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Aside
・
青空が続くニューヨークの街を
しょうにぃと並んで歩く。
太陽が照りつけて暑かったけど
隣の人の方がもっと熱かった。
勝利「ほら。」
A「ん、おいしい。」
平静を装ってるけど
内心バクバクで。
両親に会うのは午後だったから
午前中は市内を観光することにした。
しょうにぃがアイス食べたいって言ったから
おしゃれな店でジェラート買ったら、
勝利「Aのも一口ちょうだいよ。」
まさかのアイスの交換っていう。
女子かって突っ込みたくなるけど、
A「はい。」
勝利「あ、うまい。」
あげたらあげたで機嫌よくなるから
もう、今日は振り回されてばかり。
勝利「そういえば、間接キス。」
A「なっ…何言ってるの。」
ほら、絶対おかしい。
今日はやけに話しかけてくるし…
A「兄妹なんだから普通のことでしょ?」
自分で言っときながら
心がズキンと痛む。
兄妹、か…
勝利「そうだね――」
私の言葉をさわっと流したしょうにぃ。
小さい声で何か言ったけど、私の耳には届かなかった。
・
勝利「なんでさっきから時計ばっか見てんの?」
イラッとしたしょうにぃの声。
A「いや、まだ行かないのかなって…」
早く会いたい。
もう何年も会ってない。
市内観光もして、疲れたから
カフェに寄って一休み中。
だけどさっきから早く時間が経てばいいのにって
ずっと時計とにらめっこ。
勝利「はぁ、せっかくのニューヨークなのに。」
ため息をつくしょうにぃ。
勝利「俺といても楽しくない?」
A「えっ?」
ミルクティーを飲んでいた手が止まった。
思わずしょうにぃを見る。
視線がぶつかった。
真剣な眼差しに圧倒される。
勝利「ねぇ、楽しくない?」
A「いや、あの…」
身を乗り出してきたしょうにぃ。
言葉に詰まって、ただひたすらしょうにぃを見つめることしかできない。
楽しくない?
楽しくないわけない。
勝利「っはは。冗談だよ。」
戸惑ってる私を見て
声を上げて笑うしょうにぃ。
口角がクイッと上がってて
私の反応を見て楽しんでる。
そうだ。そうだった。
しょうにぃはこういう人だった。
最近なぜか優しいから忘れてた。
私をいじめて、その反応を見て楽しむんだ。
楽しいよ。
なんて言おうとしてた自分がバカだった。
・
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☆ひー☆(☆u∂) - わ~すごい続き気になります♪頑張ってください!! (2014年6月23日 23時) (レス) id: 6218aee476 (このIDを非表示/違反報告)
スー(プロフ) - 勝利君と主人公ちゃんがどうなるかとっても気になります! (2014年6月23日 18時) (レス) id: 87ef2f2be1 (このIDを非表示/違反報告)
ドイヤちゃん&グミちゃん(プロフ) - めっちゃキュンってきましたぁ〜////続き、楽しみにまってます^ ^ (2014年6月23日 18時) (レス) id: cd9af8fd32 (このIDを非表示/違反報告)
Arcana(プロフ) - 切ないですー・・・。はやくくっつかせてあげて欲しいです笑 (2014年6月22日 18時) (レス) id: 4aed5eb105 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 続きが気になります!!!更新楽しみにしてますね! (2014年6月22日 15時) (レス) id: 829ff09d45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*シャルル* | 作成日時:2014年5月7日 20時