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神童先輩が着替えを済ませて出てくる。
細いけど、結構しっかりした体してるんだなあ……
まあ、サッカー部なんだから当然か。
「……? どうした?」
「! い、いえっ!」
ぱっと顔を逸らす。私、赤くなってないかな。
「行こう」と先輩が歩き出す。私もそれに続く。
サッカー部のマネージャーって、どんなことをするのかな。
確か葵ちゃんがいたよね。
「そうだ、桜木」
「わ!」
先輩がいきなり振り返る。私は止まることができなくて、思い切り抱きついてしまった。
一瞬だったけれど、やわらかい髪が顔にかかってくすぐったかった。
「ご、ごめんなさい!」
「いや……」
先輩が顔を逸らす。なにやってんだろ、私。
なんだか気まずい雰囲気だ。なんか声かけたほうがいいかな……
私が戸惑っていると、肩にぽん、と手が置かれた。
ぱっと振り返る。
「……A」
「京ちゃん!」
幼馴染の剣城京介が立っていた。
私の頭二つ分くらい背が高いので、どうしても見上げるようになってしまう。
「私、サッカー部のマネージャーやりたいから、見学に来たんだ」
「そうか」
京ちゃんが「行くぞ」と言って私の腕を引っ張った。
私は抵抗したけど、力が強くて逃げられない。せっかく先輩と二人きりだったのに……
ぱっと振り返る。
でも、そこに先輩の姿はなかった。
(神童先輩……?)
私は、知るよしもなかった。
「なんで隠れてるんだ、俺……」
あなたがいま、どんな気持ちでいるかなんて。
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みはや@ユキ(プロフ) - はい、太陽待ってます(´>ω<`) (2014年6月8日 20時) (レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - みはや@ユキさん» ありがとうございます^^ 太陽くんの小説、もうすぐ公開できると思います……! 頑張ります!! (2014年6月8日 9時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
みはや@ユキ(プロフ) - 完結おめでとうございます!(*´`)最後どうなるのかドキドキでした!次の作品楽しみにしてます...♪*゚ (2014年6月7日 19時) (レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - 吹雪士郎さん» ありがとうございます! 頑張ります^^ (2014年5月12日 18時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎(プロフ) - この話読んでると、スゴくドキドキします!更新頑張ってください! (2014年5月11日 11時) (レス) id: c744ac91f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にょあ | 作成日時:2014年5月5日 1時