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放課後、私は真っ先に図書室へ。
ガラガラと立て付けの悪い扉を開き、静かに中に入る。
そして、窓際で読書している彼を見つけ、私は歩み寄った。
「神童先輩」
私の声に反応し、先輩が顔を上げる。そして私の顔を見てやさしく微笑んだ。
「桜木か。どうだ、あの本」
「とても面白かったです! もう一気に読んじゃいました」
「そうか」と先輩が笑う。つられて私も笑う。なんて幸せなんだろう。
「なあ、桜木」
「なんですか?」
「もし、お前がよかったら、だけど……サッカー部のマネージャー、やってみないか?」
私が、マネージャー?
大好きなサッカーの練習から試合まで、全部見れる……?!
「私、サッカー大好きなんです! マネージャー、やらせてください!」
勢いよく返事をしてから、「しまった」と口を押さえた。
やっぱり図書委員さんに睨まれてるよ。
けれど先輩はそんなことお構いなしで、
「そうか、よかった! さっそく、見学に来てくれないか」
私の手をひく。
でも、今日部活があったなら、図書室には来てないはずだよね。だって……
『部活のとき以外はいつもここに来てるから』
もしかして、私を待っていてくれたのかな? ……なんて、期待してみたり。
私は先輩の背中を見つめて、「大好きです」と心の中で呟いた。
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みはや@ユキ(プロフ) - はい、太陽待ってます(´>ω<`) (2014年6月8日 20時) (レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - みはや@ユキさん» ありがとうございます^^ 太陽くんの小説、もうすぐ公開できると思います……! 頑張ります!! (2014年6月8日 9時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
みはや@ユキ(プロフ) - 完結おめでとうございます!(*´`)最後どうなるのかドキドキでした!次の作品楽しみにしてます...♪*゚ (2014年6月7日 19時) (レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - 吹雪士郎さん» ありがとうございます! 頑張ります^^ (2014年5月12日 18時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎(プロフ) - この話読んでると、スゴくドキドキします!更新頑張ってください! (2014年5月11日 11時) (レス) id: c744ac91f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にょあ | 作成日時:2014年5月5日 1時