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借りた本を返そうと図書室に入ると、人影があった。
「拓人先輩？」
私が声をかけると先輩は振り返り、目を見開いた。
自然と笑顔になる。
「随分分厚い本ですね！」
私はかがんで本をのぞきこんだ。
すると先輩が「わああ！」と声をあげ、立ち上がる。
「？ 先輩、どうしたんですか？」
「いや……」
私は辺りを見回した。
……私たち以外誰もいないみたいだ。よかった。
拓人先輩がぱたん、と本を閉じる。
ちいさな音なのに、誰もいないせいかよく響いた。
「なあ、A」
「なんですか？」
窓から風が吹き込んできて、カーテンが膨らむ。
拓人先輩は少しためらってから、口を開いた。
「……剣城と親しいようだが……普段よく話すのか？」
私は首をかしげた。
京ちゃんとは幼馴染といっても、あまり学校では話さない。
小学生のころはよく一緒に遊んだけど、京ちゃんは口数少ないし。
親しく見られるってこと、いままでなかった。
「京ちゃんとは幼馴染なんです。だけど、いままで親しそうなんて言われたことなくて……
嬉しいです、ありがとうございます！」
「あ、いや……そうじゃなくて……」
先輩が顔を逸らす。私はまた首をかしげた。
「先輩？」
「だから……」
「やき、もち……だ……」
「えっ！」
先輩がしゃがみこんで、腕の中に顔を埋めた。
私もなんだか恥ずかしくなって、頬に手を当てる。熱い……
「先輩……そろそろ部活行きませんか……？」
「そうだな……」
私たちは、少し距離を置いて歩いた。
ちら、と先輩を見ると
「……！」
耳まで真っ赤になっていた。
初めて見る横顔に、私も顔を赤くした。
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みはや＠ユキ(プロフ) - はい、太陽待ってます(´>ω<｀) (2014年6月8日 20時) (
レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - みはや＠ユキさん» ありがとうございます＾＾ 太陽くんの小説、もうすぐ公開できると思います……！ 頑張ります！！ (2014年6月8日 9時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
みはや＠ユキ(プロフ) - 完結おめでとうございます!(*´`)最後どうなるのかドキドキでした!次の作品楽しみにしてます...♪*ﾟ (2014年6月7日 19時) (レス) id: 19f6d1e49c (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - 吹雪士郎さん» ありがとうございます！ 頑張ります＾＾ (2014年5月12日 18時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪士郎(プロフ) - この話読んでると、スゴくドキドキします!更新頑張ってください! (2014年5月11日 11時) (レス) id: c744ac91f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にょあ | 作成日時：2014年5月5日 1時
