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加藤side
運ばれた車を返してもらうために警察署内へ入る
あぁもう! こんなことしてる間にあの警察官が外に出てったらどうすんだよ
加「小山くん早く書けよ」
小「えぇ...オレ?」
加「ったり前だろ
運転したのお前だしオレ車の免許持ってないんだから書く必要ないし
それにオレらは未成年だからな」
小「うわ...こういう時だけ未成年主張すんのやめてよね」
いや...んな事言われましても
オレらは未成年なのは本当のことだし
小山くんも学生だけど18歳だからもう成人扱いだろ?
それに...ここに来ないといけなくなったのはこいつのせいだし
加「いいからさっさと書けよ!
ったく...金ないってのにどうするつもりだよ」
小「分かったから! そんな怒んないでよ」
やっと受付の用紙を書き出した小山くんに呆れているとズボンが少し引っ張られる感覚がして下を見る
俯いたままずっとオレのズボンを握っていた貴久と目が合ったためこの子の視線にあうようにしゃがみこんで話を聞く
加「どうした?」
増「...抱っこ」
加「ん...いいよ」
何を言うかと思えば不安気に抱っこをおねだり
そんなのいくらでもしてやるよ...
軽い貴久を抱き上げるとオレにぎゅっとしがみついてきた
...やっぱり貴久を外に連れ出すのはまだ難しかったかな
増「シゲ...あのね...あれ」
加「ん?どうした?」
増「あのっ...あのね...阿部ちゃんのたからもの」
加「はぁ!?ちょっと待て...昨日のオレらの頑張りは何だったんだよ...」
貴久の目線の先には落し物コーナー
貴久が指を指しているところを見ればそこに雪だるまのマスコットキンホルダーがあった
まじか...最初からここに来ればよかったってこと...?
警察「落し物ですか?みつかってよかったですね!
後反則金ですが1週間以内に郵便局か銀行で支払ってくださいね」
加「貴久...見つけてくれてありがとな
今日も時間を無駄にするとこだったわ! よし! 帰るか」
増「...うん」
貴久大丈夫だよ...見つけてくれてありがとう
落し物コーナーなんて発想...オレらにはなかったから
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作者名：春季 | 作成日時：2021年10月17日 22時
