【残念イケメン】クロロにタゲられた 2

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確かにこれは ぬるくなる前に飲み切らないといけない、旬のある飲み方だ。

温度が上がっても、レモンを入れすぎても等電点に達してしまっておいしくなくなる。提供から飲み終わりまでをきちんと見届けたい彼の性格を感じた。


そして笑いながら「朝食の準備はサボったけど、紅茶は淹れちゃった。逆の方が良いのにね」と話すクロロさんから、私への温かみを感じる。

ほんとにそうだよ、朝ごはんの準備の方が有益なのに……それなのに私に飲ませたかったって気持ちだけでこの一杯を用意しちゃう彼は、人間味に溢れていていじらしい。


「クロロさんって、思ってたよりエモーショナルなとこありますね」

「本来のオレはこうじゃない。Aこそ、エモーショナルインテリジェンスが高くないか？ だからオレみたいのを付け込ませてくれるのかな」

「へ……」

「オレにキョドりながらも シビアな対応をしたら悪いなぁ、とか思っちゃってたよね？」

「うん」

「そこが付け込める隙で、好きが加速したポイントなんだよなー」


首を傾げるようにして頬杖をついて「Aって男に“オレがいっても良いかな？”って思わせる天性の小悪魔」としみじみ語ってくる。

は？ そっちこそリアルガチマジ本気お色気モンスターなのになに言ってんの？


テーブルの下で脚を動かして、私の脚に絡めてくる。そっと促されただけなんだど、ほんとにそんなつもりなかったんだけどクロロさんの太腿に脚を乗せてしまった。

彼の左手に右手を取られて、残った方は腰に回された。一瞬前までテーブルに頬杖をついていたとは思えない早業に声も出せない。

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