【残念イケメン】クロロにタゲられた

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まんまと階下の公園に移動した私たち。自分から「時間なら大丈夫ですっ」とか言っちゃって、私の方がグイグイじゃない？

弁解すると、ピュアで一生懸命なクロロさんにただ奢られて「じゃ、おつかれっした」とドライに帰る気になれなかったから。
そんないきさつで、今は彼と並んでてくてく歩いているとこ。


あ〜それにしても、さっきのスイーツ最高だったなぁ。クロロさんの下調べとか準備の良さすごいよ。超人気プランだから予約するの大変だったんじゃないかなぁ。


対して私といえば、天気も良くて整えられた公園、すんばらしいケーキスタンドに豪華なスイーツ、そして彼の顔面と、美しいものしか目に入れていない。

至れり尽くせりで恐縮だけど、彼は私の幸せそうな顔が見たいそうだから ちゃんと楽しまないとね。意識しなくたって楽しさが出ちゃうし。がめつい考えながら、次はどんなとこに連れて行ってくれるのかな？


「楽しそうだね」


クロロさんに言われてハッとする。にやにやして歩いてたに違いない、はずかしー。


「Aのその顔が一番好き」


予測できた言葉なのに、なんだろう真に受けちゃう。でもこの人はこれが通常運転だ。


「あ、よ、喜んでもらえて良かったです」


おマヌケな返事しかできなくて無事爆死。クロロさんはスルースキルが高いのか「なにそれ(笑)」とか突っ込んでくることはない。だから私も、安心して素を出しちゃっているところがあるんだけど。


満開のネモフィラを背景にしたクロロさん(超絶イケメン)を目に焼き付けて、気付けばそろそろ日差しが赤みを帯びてきた。

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