sweet11 ページ15
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日直なので、早めに来て日誌を書く私。
霧野先輩と二人で来るのが気まずくて……というのもあるけど。
そういえば、なんだか廊下が騒がしいな。
私は出入り口から顔を出し、廊下の様子をうかがった。
「あ、Aちゃんだ！」
「水野さん、こっち来て」
数人の女子に無理矢理引っ張られる。
廊下には人だかり(女子が多い)ができていた。その中心にいたのは――――
宮崎くん。
彼は私が来たことを確認すると、「A」となれなれしく呼んできた。
それと同時に周りにいた女子たちが小さな悲鳴を上げる。
「やっぱりAちゃん、宮崎くんと付き合ってたの？！」
「ちがっ……」
否定しようとしたら、宮崎くんに腕を引っ張られた。
バランスを崩し、彼の胸の中に倒れこむ。
「キャーッ」という悲鳴が、廊下に響き渡った。
「嫌！ やめて！」
「Aは照れ屋なんだな……」
やだ……助けて。
助けて……助けて。誰か…………
霧野、先輩……
「A！」
「！」
宮崎くんの胸の中から救い出される。
私はやっと息ができたような、そんな気持ちになって、助けてくれた人の胸に飛び込んだ。
あたたかくて、やさしくて――――
「先輩……霧野、先輩……」
涙が止まらなくなった。
「先輩……なれなれしく俺のAに触らないでくださいよ」
宮崎くんが少し声を震わせて言う。周りの女子たちは、呆然として私たちを見ていた。
怒鳴りつけてやろうと思ったけど、喉がヒクヒク鳴って声が出ない。
その代わりに、霧野先輩がいつもより低い声で言った。
「は？ 何言ってんの？ Aは俺の彼女だけど？」
私はそれを聞いて慌てた。そんなこと、ここで言わなくてもいいのに。
「って、先輩？！」
先輩が私をお姫様だっこした。宮崎くんはぽかーんと口を開けて、マヌケな顔。
コンマ数秒遅れて、周りの女子が黄色い悲鳴を上げる。
私は赤くなった顔を見られたくなくて、先輩の首もとに顔をうずめた。
「今日は、学校休もう？」
「ここ、学校ですけど……」
先輩は「そうだった」と言って私の荷物を取りに教室へ戻る。
この状態で教室に入られたらちょっと……
キャーッ！
……やばい。
先輩は教室に行く途中だったため、自分の荷物を持っていた。
「帰ろっか」
「もう、勝手にしてください」
私はそんなことを言いながらも、笑顔だった。
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Say aka(プロフ) - とてもいい小説です！！！(＾ｰ^)ノドキドキしたー//////文才がすごいです！！ (2015年11月10日 1時) (
レス) id: f86aeafa04 (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - もも歌さん» ありがとうございます!! たくさんの方に面白いと思ってもらえる作品ができるよう、これからも努力していこうと思います!! (2015年11月3日 14時) (レス) id: 7ebc89cc0c (このIDを非表示/違反報告)
もも歌 - こんなに素晴らしいお話書けるなんてどれだけ文才があるんですか!?最高です！ (2015年8月25日 20時) (レス) id: 5857881486 (このIDを非表示/違反報告)
にょあ(プロフ) - 紫。さん» ありがとう〜＾＾頑張るよ！ (2014年5月25日 8時) (レス) id: 1ca1660501 (このIDを非表示/違反報告)
紫。(プロフ) - 完結おめでとう！甘恋。シリーズの新作楽しみ〜！頑張ってねっ！ (2014年5月25日 7時) (レス) id: a7373192ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にょあ | 作成日時：2014年5月4日 1時
