【銀魂】べいびーべいびー

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『うぅ……頭痛い……』


朝起きると、身体中に怠さと熱が回っており、更にはずきんずきんと殴られるみたいな頭の痛さがあった。

這いずるように部屋を出れば、そこには晋助さんがいて。こんな私を心配そうに見つめる。


『どうした』

『具合が悪くて……』


私の額に、晋助さんの手のひらを添えられた。
晋助さんの手は冷たく、その気持ち良さに思わず目を細めてしまう。


『あちぃな』


体温計を渡されて測ってみれば、熱は九度台まであった。
久しぶりの熱。ポーッとして、それ以上は何も考えられない。


『銀時に連絡する』


そう言った晋助さんは、ぼんやりしている私の額に冷えピタを貼る。ひんやりと冷たいシートが私の熱を奪っていくような気がした。


『病院行くぞ。送るってやるから』

『晋助さん、お仕事は……』


心配する私の頭の上にポン、と手を乗せ、気にすんなと言うように微笑んだ。


『病人を置いて行けねェよ』

『ありがとうございます……』


病院に行く支度しようと部屋に戻ると、開いた扉から晋助さんの声がする。


『銀時か？ 俺だ。Aの具合が悪くて今日は休ませる。あぁ、あぁ、分かった、伝えとく』


着替え終わって顔を覗かせ、銀時さんからの伝言を聞いた。


『……銀時さんはなんて？』

『ゆっくり休め、だとよ』


その言葉が、銀時さんの声で再生され、脳内に繰り返す。甘く、小鳥の囀りにさえ聞こえてしまう私は、最早風邪どころの騒ぎではない。

今日一日会えないことが、とても辛かった。




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