我々軍の司令塔 (ページ30)

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24話ページ30

ランスの声と同時にシッマが私の方に突っ込んできた。流石、速いな。
確かに普通の兵ならこれだけで驚いて怯むやろうな…。ま、普通ならだけどな。
シッマと私はナイフを1つ持っている。けど、シッマは素手…。じゃあのこっちも素手でやるか！
私はシッマと距離をとるため後ろに飛び、今度は私からシッマに近づいて行く。

シ「速！」

シッマに蹴りを入れようとしたが流石に止められてしまった。やけど想定内やわー。
もう片方の足でシッマに回し蹴りをかます。

コ「ｳｵｯ!…あっぶねー！」
貴「やっぱり、はいりませんか…」
コ「おーおー、言ってくれんじゃねーか！」

うーん、避けられた。まぁ、別にええんやけど…。
私はもう一度シッマに近づき、目の前に来た瞬間一気にスピードを上げて後ろに回り込んだ。

コ「なっ！」

そのまま襟を引っ張り。シッマを後ろに倒す。まぁ、そのままやと私が下敷きになってしまうので引っ張りながら上へと移動。これやったら私が不利になることは少ない。
そしてシッマの胸に銃に象った手をとんっと置いた。

貴「勝負あり。でいいですか？」
コ「…おぉ、降参や。」

周りがざわつく。新人が幹部に勝つなんてほとんどありえないもんな～。
私の隊は当たり前だって顔してる人もいれば凄いと賞賛している人もいる。

貴「すいません。お怪我はありませんか？」
コ「おぉ、大丈夫や！しかし、完敗やわー。クリム、お前凄いな！」
貴「いえ、偶々ですよ。」
コ「それでも凄いわ！新人が幹部に勝つなんて今まで無かったんやで！もしかしたらゾムにも勝てんのちゃうか！？」

ゾムは辞めて！色々危ない！

貴「そ、それは…」
ゾ「お、新人君やるか？」
貴「え、いやいや！さ、流石に…」

ランス！お願いやから止めてくれ！
私がランスに助けを求めた時、助けてくれたのは意外な奴やった。

？「新人という立場もあるんですし、今日はやめてあげたらどうっすか？」
貴「ショ、ショッピ…様？」

今まで余り興味無さそうにしていたショッピだった。
ショッピって新人を気にかける奴やったけ？
いやいや、それよりショッピよ。助けてくれたのは有難いが

ゾ「あー、まぁそうやなぁ。今日はやめるかー」

ゾムも！今日はって何や！明日からもあるんかいな！嫌やで！？
まぁ、ショッピにはお礼を言っとこ。無視されるやろうけど。

貴「ショッピ様。ありがとうございます」
ｼｮ「…いえ別に」

うん、やっぱりおかしい！お前普通、新人に返事なんかせんやろ！