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ロビーに入ると
何もかもが懐かしくて
つい立ち止まってしまう
そんな私の手を取って歩き出す
『えっ、とも
手はまずくない？』
咄嗟に手を離そうとするけど
更に強く握られて
智久「大丈夫
意外とバレないもんだよ」
再びエレベーターホールに向かって歩いた
レストランフロアの30を押しながら
智久「ここ美味しいんだって」
綺麗に微笑んだ
エレベーターを降りると
ガラス張りのフロアからは
レインボーブリッジと東京タワー
冬は空気が澄んで
一段と綺麗に遠くまで見える
『わー…
あ、スカイツリーも見える
え待って
あっちランドマークタワー？
横浜まで見えちゃうんだ…』
つい窓ガラスに近寄って
夜景を眺める私に
智久「子供かよ(笑)」
『だって横浜まで見えてるって
すごくない？
向こうから見えるのかな？』
智久「今度行ってみる？(笑)」
『いいね
楽しみにしてる』
なんて言いながら微笑み合った
ともに着いて
鉄板焼きのお店に入ると
着物を着た女性が
個室へと案内してくれた
黒いコックスーツに
同じ色のコック帽を被ったシェフが
「本日はご来店ありがとうございます」
そう言いながら
目の前の鉄板で調理を始める
シェフ「お祝い事ですか？」
智久「彼女の新しい門出で」
シェフ「それはおめでとうございます」
東京の夜景とマッチした
スマートなパフォーマンスと笑顔が素敵だった
続く (更新停止中)
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作者名：kiko | 作成日時：2021年8月19日 21時
