Sweet Home 1

必要ない ページ47

「えっ、ジェジュンさん！？」


目の前にはジェジュンさんがいて


「寒かっただろう」


私の肩にストールを巻いてくれている


「あ…ありがとう…ございます…」

突然のジェジュンさんにびっくりして

言葉がうまくでてこない



「迎えが来るって本当だったんだ？

桐矢の彼氏？」


驚いた様子の杉本くんの問いかけに

どう答えていいか迷っていた


「彼氏じゃないけど...」



「なんだ、違うんだ。

それならその人に送ってもらわなくても

オレが送っていってもいいよね？」



引かない杉本くん

私が反論しようと、口を開きかけた時、

ジェジュンさんの低い声がした



「なにか勘違いしてるようだが、

オレはAを送って行くわけじゃない」



え...

そうだよね、約束もしてないもんね

落胆した私

けど、ジェジュンさんは続けてこう言った


「一緒に同じ家に帰るんだ。

必要ないのはお前の方だ。A、帰るぞ」



「はい」



足早に歩き出すジェジュンさんの後を追った



「乗って」


「車だったんだんですね」



偶然通りがかったのかな

色々聞きたいことがあるけど...

先にジェジュンさんから聞かれた


「さっきのは誰だ？」



「同窓生です。帰る時に声をかけられて...」



「四宮はどうしたんだ？

一緒に行かせた意味がないじゃないか」



「コウちゃんは、悪くないです。

ずっと私のそばに居てくれたから

二次会くらいは友達と楽しんで欲しいから

黙って帰ってきたんです」



「その結果があれか」



「すみません。

ジェジュンさんが来てくれて本当に良かったです。

今日はどうして？」



「Aが、願ったからだ。

さっきの奴に迎えが来るって言ったんだろう？」



「それはとっさに出ただけです。

だから、ジェジュンさんが現れた時は

本当にびっくりしました。

何か用事があったんですか？」



「ああ。大したことじゃない」



そっか、やっぱり用事があって

たまたま見つけてくれたんだ


...こんな所で？ 偶然？


さっきジェジュンさんが掛けてくれたストール




「このストール、私のですよね。

どうしてジェジュンさんが？」



ジェジュンさんは、一瞬、沈黙した

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