Sweet Home 1

迎え ページ34

「じゃあ、私はここで。お疲れさま」


「お疲れさま。また明日ね」


仕事が終わり、駅まで一緒だったユミと別れた

私が一人で帰るのを心配してくれたユミと橘さん


「A、もうすぐ電車来るぞ」


「本当だ。急ぎましょう」


ホームまで少し急ぐ

橘さんと一緒に電車に乗り込んだ


「また家探しするの？」


橘さんが心配そうに聞いてきた


「それは必要なくなりました。

今の所に継続して住めることになったので」



「病院に来た人がオーナーなんだよね？

なんか想像してた感じと違ったけど…」



「そうですか？

あ〜、でも、私も初めて会った時から印象は

変わってきてますけどね」



「家族みたいな感じなんだろ？ 分かるよ。

あの人から見たら、Aは妹とか

姪っ子とか子供みたいな感じだろうし」



「子供ですか？！」




私とジェジュンさんって家族みたいに見えるのか...

ジェジュンさんと比べたら私は子供なのかな



橘さんは家まで送ってくれた



「ありがとうございました。

気を付けて帰ってください」



「ん、また明日な」



橘さんを見送って

マンションに入るとジェジュンさんがいた



「今のは誰だ？」



「誰って、橘さんですよ。会社の先輩の」



「送ってもらったのか」



「はい。

ユミが私が一人で帰るのを心配していたから、

同じ方面の橘さんが送ってくれたんです」



「明日はオレが迎えに行く」



「え？なんでジェジュンさんが？

わざわざ迎えに来てもらうなんて...」



「わざわざ送ってもらうよりいいだろう。

帰る場所は同じなんだから」



「そうですけど、やっぱり迎えはいいですよ。

ユミが心配するから

今日だけ送ってもらいましたけど

明日からは一人で帰るつもりですから」



「オレが迎えに行ったら何かまずいことがあるのか？」



「そうじゃなくて、

ジェジュンさんだって仕事の都合とかあるでしょうし」



「そんなのどうにでもなる」



「ジェジュンさん、すみません。

私があの日、病院で泣いたりしたから

気遣ってくれてるんですよね。

でも、もう大丈夫です」




ジェジュンさんは、大きく息を吐いて


「分かった」



とだけ言った

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