Sweet Home 1

暖かい ページ20

家に入ると暖かい空気と美味しそうな匂いに包まれた

気になってリビングに向かうと


「早かったな。おかえり」


キッチンから聞こえた声


「あ、はい。ただいま。

すごく美味しそうな匂いがするんですけど、

KJさん、お料理するんですね！」



「ああ。時間があったから久しぶりに作った」



キッチンに立ってるKJ氏は不思議な感じがしたけど

意外とハマッている気もする

こういう人は何をやっても絵になるんだな


美味しそう

お腹空いたなぁ

そんな私の心の声を察したのか




「夕飯まだだったら、一緒に食べるか？」


嬉しいお誘いが


「はいっ。ありがとうございます！」


KJ氏は、フッって笑った



「美味しいです。体も温まりますね」



「今日は寒いからな」



「本当に。コート着ていって良かったです」



「間に合ったのか？ 慌てて出て行ったけど」



「え？...あぁ、はい、大丈夫でした」


KJ氏の半裸に慌てていただけです...

話題を変えよう



「今日は物件探しに行ってきたんですよ」


「良い所は見つかったのか？」


「いくつか候補はあるので、その中から選んで決めよう思います。

あ、KJさんにも見てもらおうかな。

資料をもらってきたので、もし良かったら

ご意見を頂けませんか」



「ああ。別に構わないよ」



資料を見て、私の意見も言って

KJ氏は客観的に思ったことを伝えてくれた



「ありがとうございます。

的が絞れてきました。ここにしようかな」



「良いと思うよ」



KJ氏もそう言ってくれたけど



「オレの所より良いかは分からないけどな」


と付け加えた



「そんなこと言わないで下さいよ。

分かってます、ここより良い物件なんて

そうそうないことは。

だから、なかなか決められなくて困ってるのに」





「悪いな。面倒かけさせて」



KJ氏は申し訳なさそうな顔をしてそう言うと

優しく笑った



なんか...


そんな優しい顔しないで下さいよ...

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