Sweet Home 1

初めて ページ16

家に帰るとKJ氏はリビングにいた

ちょっと気まずい感じがしたけど、

部屋にいると話しかけにくいから

かえって良かった




「先ほどは失礼しました」


「あぁ。

マンション前で話し込むのは

あまり行儀が良くないな」



表情が硬い...

突然だったし、気に障ったのかな



「そうですね。すみません。

でも良かったです。

コウちゃん...あ、四宮さんが色々心配していたので

KJさんとご挨拶できて

安心したんじゃないかと思います」




「安心？ そう言ってたのか？」



「言葉にはしていませんでしたけど、

多分そう思ってくれたんじゃないかと…」



「君は彼を安心させたくてオレに会わせたのか？」



「いえ、それは偶然ですけど

KJさんに会って、どういう方か分かれば

安心してもらえるんじゃないかとは思いました」




「そうか。

それで君も安心した？」




「あ、はい。そうですね。

コウちゃんが変に誤解していたので

それが解けたみたいなので」




「そうか。

ま、安心させられたかどうか分からないけどな」



そう言ったKJ氏はさっきまでの顔とは違って見えた

笑っているのかな

いや、呆れてる？

分からない



「私、何か変なこと言いましたか？」



「うん、まぁ。

なんて言うか、受け取り方はそれぞれだからな。

君とは違う見方をしたんじゃないかな、彼は」



コウちゃんがKJさんに会っても安心できなかったってこと？



「オレにとってはそれも悪くはないけどな」



「どういうことですか？」



「オレのことをある意味、認めてるってことだよ。

コウちゃんは(笑)」



そう言うとKJ氏は自分の部屋に行ってしまった



うん？

コウちゃんがKJ氏を認めてるなら

安心したってことなんじゃないのかな

よく分からないな

それにコウちゃんって呼んでるの茶化された

なんか意地悪？

こんなKJ氏も初めてだ

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