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紫耀の病室は個室だった
廉が持ってきてくれた果物だけが目立つような
シンプルな部屋
そこに紫耀というキラキラした人がいる
私は今日1日はここに泊まることにした
紫耀「A、無理しなくていいよ」
紫耀は私に気を遣って帰ってもいいと言ってくる
「…紫耀と一緒に居たい
今日だけ、お願い」
私がそうお願いすると紫耀はわかったと言って笑ってくれた
紫耀「そういうところ好きだよ」
「えっ?」
急に告白をされたような気分になって顔が赤くなった
紫耀「はは、一度決めたことはやり通すってところ
そういうAが好きだから」
夕日が紫耀の顔を照らす
私はなんだか寂しくなって視線を下に下げてしまった
すると紫耀が頭ポンポンをしてきた
紫耀「…さ、外に散歩でも行く?」
その紫耀の柔らかな声はもっと心をくすぐった
病院内を散歩していると、紫耀が手をつないできた
でも、なんだかそうしているだけで安心できて
ずっと手をつないでいたいって思う―――
もうすぐ寝るからペットボトルの水を買いに行った
その帰り、紫耀はもう寝ているはずなのに部屋の電気がついていた
不思議に思ってゆっくり部屋に近付いていくと――――
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作者名:マロン x他1人 | 作成日時:2019年10月13日 2時