Sweet Fate (ページ5)

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「...っ、さ、さっき1人にしたくせに～！」

いつもと違う雰囲気になったのが何だか変な感じで、戸惑う。

『私の嶺亜くん取らないで！って言ってくれればよかったのに』

「友達の妹の分際で言えるわけないじゃん...！」

笑いながら冗談を言う嶺亜くんにマジレスをしてしまう。

てかそんなこと言ったら嶺亜くんのこと好きってバレちゃうし！

マリさんに恨まれそうだし！

何様だよってかんじだし！！

頭の中でそんなことを考えていると隣のブランコに座っていた嶺亜くんが立ち上がって、私の真正面でしゃがんだ。

真正面に来られると自然と目が合うからドキドキする。

『付き合ってください』

「.............えっ？」

嶺亜くんの爆弾発言に思考回路が停止した。

___いや、今のは聞き間違えかもしれない。

いきなりのことで頭が追いつかないのに、胸のドキドキは加速していく。

『Aのことずっと好きなんだけど気付かなかった？』

「...........いや、全く...」

『さすが克樹の妹。
俺、好きじゃない女の子と2人でご飯とか行かないからね。』

ふはっ、と笑う嶺亜くん。

いつもだったらきっと”お兄ちゃんと一緒にしないでー！”って言っていただろう。

でも今はそんなツッコミをする余裕すらなかった。

『Aは？』

「えっ...と、嶺亜くんのこと、好き、だよ」

『うん、知ってる』

な、なんで嶺亜くんに知られてるの！？

いや、それよりも嶺亜くんが私のこと好きだなんて。

......もしかして夢？

いや、もしかしなくても夢だよね。

「れ、嶺亜くん。私のほっぺ、つねって...」

『えー、なんで？』

「これ夢かなーって......」

『いいよ。じゃあ目瞑って？』

言われるがまま目を瞑ると、嶺亜くんの手が両頬に触(ふ)れた。

嶺亜くんの手は少し冷たかったけど、熱を持った頬にはその冷たさが気持ち良かった。

「......っ！！！！！！」

唇に触れたやわらかいモノに、体が思わずビクッと反応した。

_____もしかして。

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