ラフな彼 * ページ11
.
白い箱の中には 可愛らしいケーキが並んでいた。
私の好みを、絶妙に射ていて ユンギらしいな、と頬が緩んだ。
貰った、なんて 嘘を付く 彼の不器用さに、私の心は擽られる。
ジョングガには、申し訳ないけど、 今日は、 ヒョンに譲ってあげてね。
先約なんて、今 思い付いた 、勝手に私が 取り付けた約束だけど、
きっと、彼は どんなに 忙しくても 私の誘いは断らないだろうから、そこは自信あるの。
彼らが、退勤した後 、程なくして 私達も 帰路に付いた。
自分の車を 運転 しながら、送ったカトクには、割と早めに 反応があって、今から、タクシー呼ぶ。とだけの返事を確認して、彼を待った。
お互い、ラフな格好で テレビなんか 眺めちゃって、変に 気を遣わない 心地良さに 言葉は 決して多くない。
お互いの体温が隣り合わせに感じれる、そんな距離に居て、ユンギは 時間を楽しむ 様に 決して焦りを見せない。
私だけが、緩やかな時間の中でも 鼓動が加速してるみたいでちょっと悔しい。
夢中になるのは、テレビ画面じゃない。
… 私でいい。
もしも、この 言葉を 私に言わせたいのであれば、とんだ罪な男だぞ、 ミン ユンギ 。
こっちを見ない 横顔に 文句を言っても 返事は無いから、ユンギ。と 彼を呼ぶしか方法はなくて、呆気なく 彼の 名前を 呼んでしまう 私は 彼の思惑にまんまの 掛かった様なものなのかもしれない。
ユンギの前屈みだった 背中が ソファーの 背もたれに 沈む。 腕は組まれたまま、ゆっくりと彼の顔が私の方を向いて 目が合えば 、
『 んっ、.. 』
彼の伸ばされた手は、私の首後ろへ 決して強引では無い彼が少し、強く力を込めて 引き寄せる。
目を伏せて受け入れた彼の唇は隙間無く重なる。
見つめ合うなんて 、呼吸を置くのは 寧ろ私たちには気恥しい
何方から と 言わず 、 無防備に 互いの舌を受け入れる様に、口を開けた 。
.
１８ ↑ フロア にて お待ちしております。
＿＿ 𝓒𝓸𝓶𝓲𝓷𝓰 𝓢𝓸𝓸𝓷...
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 683人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱんだ ぱーかー
| 作成日時：2022年9月21日 3時
