一 週 間 ダ ケ 。 【中務 裕太】

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昼休み、自習室で龍友くんと雑誌読んでて戻ってきたんやけど…





中務｢やっべ、携帯落としたかも｣





どのポッケを探しても見つからんし、絶対どこかで落としたわ…最悪や。





数原｢は、嘘やん。自習室？｣


中務｢……多分、｣





まじで最悪や。なんて思ってると玲於が廊下の方を見て





佐野｢あ、登坂Aと山下由奈発見｣


白濱｢やっべー！超可愛いんだけど！｣





一緒になって廊下の方をみればそこには教科書片手に歩いてる美人2人。





関口｢一年の中のトップ2だっけ｣


片寄｢登坂と山下って事だから3年の登坂先輩と山下先輩の妹ってことか｣


小森｢でも登坂先輩の妹は全然似てないよねー、どっちかっていうと涼太くんみたいな雰囲気！｣





あー、何となく分かるかも。涼太くんと髪質同じそう。茶髪ロングだしふわふわのパーマかけてるみたい。





白濱｢俺山下派かなぁ｣


小森｢まじで？！俺は登坂派！！｣





って、そんな事よりも携帯や。





中務｢龍友くん、ちょっと携帯貸して｣


数原｢ん｣





プルルルル、という携帯音独特の音を聴きながら龍友くんと目を合わせる。





数原｢出えへんの？だったら自習────｣


『(…は、い)』


中務｢あ、｣





初めて聞いたけど、何となく優しい声でだけどどこか凛としていて。





中務｢その携帯の持ち主の、中務裕太ですけど｣


『(ぎゃｯ!!!)』





“ぎゃｯ!!!”…？ってなんや、俺なんかした？





『(あ、いえ、すみません。えっと…)』


中務｢あー、とりあえず預かっといてもらっていいっすか。｣


『(あぁ、はい、あの、)』


中務｢放課後、二階渡り廊下で｣


『(了解で、す…)』






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