一 週 間 ダ ケ 。 【中務 裕太】

= 3days ページ42

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『うっひょー、雨降ってきたじゃん！！』





案外日直は早く終わったんだけど結構暗くなっていて、しかも最悪雨降ってきた最悪すぎる。




ほんと最悪。お察しの通り置き傘なんて女子力を私なんかが持ち合わせてるわけもなく、こういう時は意を決して堂々とびしょ濡れになって帰るのが定番で。




中学に入るまでは傘を忘れても毎日お兄ちゃんと帰っていたからお兄ちゃんが入れてくれたし…




広臣と兄妹になってからは、広臣あの人は全然気を使えない人だから(酷い)傘なんて広臣も持ってなくて2人して次の日には風邪をひいていた。




あーもう、これで風邪ひいたら裕太くんと残りの日数デートできないじゃん！！！もう！！！！最悪しんど！！！！




裕太くん帰っちゃっただろうなぁ、傘持ってんのかなぁ、濡れてる裕太くんも見てみたいなぁ、って思いながら靴を履き替えて昇降口で立ち尽くしていたら4人組の1つ上の先輩達がこっちを見ていた。





『……？』


｢出た！！あの女でしょ？｣





出た！！って、私の方見て言ってくるけど私幽霊じゃないんですけど？それとも私の周りになんか幽霊いますか？霊媒師呼びます？





｢あ〜〜！中務くんの事脅して無理矢理付き合ってるっていうめちゃくちゃ性格悪い女！｣


｢年下の癖に生意気だよねぇ〜！｣





……生意気ですいませんね。こっちだって必死なんですよ。裕太くんと一緒にいたいから頑張って口実(携帯が口実だけど)探して今一緒にいれてるんだから。




っていうかあなた達誰ですか怖いんですけど、どちら様でございましょうか。





｢ねぇ知ってる？兄が3年の登坂先輩で本当の兄が1組の片寄くんなんだって！｣


｢えまじで？！登坂先輩と血繋がってないの？！…うわ、あれで仲いいとかなんかやばくなぁい？！｣





なんかやばいってなんですか。ツッコミどころ満載すぎて私漫才師にでもなれそうな気がしてきた。


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