子育て始めました。

14話。 ページ15

「A起きてーー！あーさー！」

貴「んー....。」

ただいま朝の6時。今日はちょっと早めに家を出

なくちゃいけなくてそれを伝えたいから起こし

てるんだけど全然起きない。

「もう俺行かなきゃいけないから起きて。」

そういうとうっすら目が開く。

「おはよう。」

貴「..はよ....。」

「今日ね、俺早めに行かなきゃいけないから朝御飯一緒に食べれないの。だからちゃんと自分で食べてね？」

貴「..ん、」

聞いてるかな？

「今日は算数ドリル3ページと漢字ドリル5ページ進めること。いいね？あと誰かがピンポン押しても出ちゃダメだよ。」

貴「うん...」

「じゃあ行ってくるからね。」

貴「いってらっしゃい。」



マ「そう言えばあの女の子どうしたの？」

車でマネージャーに聞かれた。

「まあ何とか無事生きてるよ。」

マ「大丈夫？子育てできるの？」

「恐らく。Aは良い子だからあんまりその点心配してない。」

マ「ホントに？」

「.........多分。」

マ「その間が超気になるんだけど。でも今度から地方公演でしょ？どうするの？」

「親に頼むよ。両親暇してるしAも賛成してくれたから。」

マ「連れて行かないんだね。」

「俺も誘ったんだけどなんかA嫌がるんだよね。」

マ「知らない人いっぱいなのが怖いのかな？」

「そーかもね。ホントはあんまり気が進まないけど。」

マ「何で？」

「一回A預けると返してくれなくなるの目に見えてるんだもん。」

マ「え(笑)？」

「マジで(笑)、返してくれない。」

マ「愛されてるんだね...。」

「なんかめんどくさくないからね。あの年の割に。あと俺の親戚でまだちっちゃい子はAしかいないし。」

マ「ワガママとか言うの？」

「滅多にないね。そういうの。」

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