時間外部活動 ページ13
美術室に､毎日来てるけど､美術部としての活動は…ほとんどできていない｡
〔チャンベクが､落ち着きなく煩いせいだ！byしあ〕
私は､みんなより作業が遅いから､早朝や帰りに居残りをして描かないと間に合わなくて…｡
〔Aは､丁寧過ぎるっの！byしあ〕
あ！いけない…こうやって､つい考え事しちゃうからダメなんだよね…｡
「集中！集中！」
そう自分に言い聞かせて､筆を取ると､
ガラッ
「おはよう｡Aちゃん､早いんだね｡」
「え…イーシン君？あ…おはよう｡」
「みんなより､遅れて美術部に入ったから､その分追いつきたくて…なんて｡本当は作業が遅いからなんだ｡ハハ…｡」
エクボがくっきりわかるくらい､にっこり笑ったイーシン君｡
やっぱり､癒されるな…｡
「じゃあ､描こうか｡」
「うん｡」
私達は､ポツリポツリと会話をしながら､それぞれ絵を描いた｡
話しは､いつしか“恋バナ”に｡
“彼氏いるの？”って聞かれたから､いないって答えたら､“好きな人は？”って｡
“よくわかんない…”とは言いたくなくて､“イーシン君は彼女いるの？”って聞き返して誤魔化した｡
そしたら､“誤魔化すなんて…自分の気持ちがわかってないんだね”って｡
なんでバレちゃったの？
イーシン君には､“可愛くて､優しくて､ちょっと気が強くて､しっかりしてる彼女が､中国にいるんだ”って頬を赤らめて｡
ちょっと気が強いんだ…｡でも､彼女を想って頬を赤らめる程､大好きなんだね｡(羨ましい｡)←
なんだか､叱られてるイーシン君の姿が目に浮かぶ､って笑ったら､そんな事言うAちゃんには…お仕置きが必要だね､って｡
急に立ち上がって､イーシン君は､こっちに向かって､どんどん近づいて来る…｡
「Aちゃん｡」
私を呼ぶと､体を屈めてイーシン君は､優しく微笑んだまま…私の顔に近づいてきて…､
思わず､ギュッと目を閉じると､
僕には､彼女がいる､って言ったでしょ？と囁いて離れた､その時､
ガラッ
「A？あんた…なに…イーシン…と…？」
「イーシン先輩…Aちゃんに…何を…？」
なんというタイミング｡
ドアの前に立つ､しあちゃんとベッキョン君の少し後ろには…チャニョル君が｡
チャニョル君は､無表情のまま…じっと見ていた｡
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作者名：HappySwan | 作成日時：2013年4月25日 9時
