誹謗･中傷 ページ1
【ハグ事件】から１週間｡
私に対する周囲(主に女生徒)の視線は､更に冷たく､鋭く胸に突き刺さり､
嫌がらせ行為･言動は､徐々に､エスカレートしていく…｡
毎朝･毎帰り､靴箱には､ゴミや悪口の書かれたメモが入れられていて､
教室の机には落書き､引き出しには､やっぱり悪口を書いたメモが入っている｡
歩けばぶつかられ､時には物が飛んでくるようになって…｡
心配したしあちゃんが､可能な限り一緒にいてくれるようになった｡
「しあちゃん…ごめんね｡」
「何で謝るの？Aは何も悪くないじゃん！」
「…ん｡でも…｡」
「いい？次､また謝ったりしたら…｡」
私をキッと睨むしあちゃん｡
「…したら？」
「絶交！ホントに､絶交する！許さないんだからね！」
そう言って､優しく笑った｡
「しあちゃん…｡」
しあちゃんが､友達でいてくれて良かった…と､感謝の気持ちでいっぱいになった｡
しあちゃんがいるから､私は､辛くても頑張れる､そう思った｡
こんなに素敵な友達…親友がいる私は､幸せだね｡
「しあちゃん､大好き！」
「知ってるぅー｡」
「しあちゃん…｡」
私は､しあちゃんに､ギューって抱きついた｡
「ちょっ…ちょっと､A！」//////｡
ふふっ､しあちゃん…照れてる｡
ふわり｡
後ろから､私としあちゃんごと…包まれた｡
「マイハニー､A…俺も…好きだよ｡」
「ジョンス君…｡」//////｡
「やぁー！Aのストーカージョンス！離れろ！」
「えー｡ストーカーじゃないし｡」
と､器用にしあちゃんだけを離したジョンス君｡
あらためて､私をギューって抱きしめジョンス君は言った｡
「A､俺が､いつも…いつでもお前のそばにいるから｡」
「ジョンス君？」
「マイハニー､A…愛してる｡」
「…｡」//////｡
「ぐぇっ！」
しあちゃんによって､引き剥がされたジョンス君｡
「あーっ！やばっ､俺､職員室行く途中だった！じゃあ､またな！」
バタバタバタ…
嵐のように去って行ったジョンス君｡
何だったの？
もう慣れっこだし…ま､いっか｡←
「ジョンス…あいつ…なかなか､いいとこあるじゃん…｡」
ボソッっと呟いたしあちゃんの言葉は､聞こえなかった｡
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作者名：HappySwan | 作成日時：2013年4月25日 9時
