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ピンポーン
23時過ぎの突然のインターホン。
誰だろう…って、おそるおそる覗いた覗き穴の先にいたのは…
「…大ちゃん。どうしたの？」
ちょっと赤い顔をしてドアの前に立ってる、大ちゃんだった。
智「…これ」
差し出した手には、私が朝ごはんを入れてたタッパー。
「あ…こんなの、明日自分で持って帰るからいいのに」
智「…ん」
「今帰りなの？」
智「うん。翔ちゃんと飲んでて」
「お酒飲んだの!?」
智「ちょっとだけだよ」
「うそ……なんかお酒臭い」
智「言うまでわかんなかったじゃねーか(笑)」
「まだあんまり無理しちゃだめだよ」
智「わかってるよ。…でもあほほど飯食ってるし、へーき」
「あほほどって…」
智「今日の晩飯の。翔ちゃんと2人で食って腹いっぱいだったわ(笑)」
「だって色んな栄養素が必要だなって思うと品目数多くなっちゃうんだもん」
智「…ん。わかってる。ありがと」
ふにゃって笑う、いつもの大ちゃんの優しい顔。
「あ、入る？」
玄関にも上がらずに、ドアの前に立ってる大ちゃん。
智「……いや、だいじょぶ」
「…なにか、あった？」
智「翔ちゃんが…」
「うん」
智「………や、なんでもない」
そう言った大ちゃんの顔は、つらいよりも何か前向きなことがあったんじゃないかなって思うような優しい表情だったから。
私は「そっか」だけ言った。
敷居を挟んで、一瞬流れた沈黙のあと。
玄関に一歩入った大ちゃんが、私を抱き締めた。
智「ほんとは……会いたかっただけ」
耳の後ろで、少し掠れたような大ちゃんの声。
私の心臓は、その切ない声に反応してきゅうって縮む。
その腕の中は、すごく心地良くて。
ドキドキするよりも、なんだか少し泣きそうになった。
智「Aがいて、よかった」
「うん？」
智「Aが、来なかったら。きっと…苦しいままだった」
「……」
なんとなく、自分のことを言ってるんじゃない気がしたけど、それ以上何も聞かずに大ちゃんの背中にぎゅって腕を回す。
細いはずの背中は、手で触れたらすごく大きくて。
顔を埋めた胸は、とても温かくて。
こんな風に、少しづつ前に進めたらなって、思う。
智「……じゃ、帰る」
ふっと息をついて、体を離した大ちゃんは。
目が合うとちょっと照れたような顔をして。
「じゃーね」って、私の頭を撫でた。
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あげは(プロフ) - 詩雨さん» あそこでキスはせずに帰る大ちゃんが、私的萌えポインツです(/ω＼*)(あ…また妄想が…笑)。きゅんきゅん成分低めの今作ですが、そう言ってもらえて嬉しいです!! 最終章も、よろしくお願いしまっす(*´∇｀*) (2015年6月11日 0時) (
レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
詩雨(プロフ) - きゃー！大ちゃんがぎゅって！また！もうイヤホン仲間の先輩は分かってますね！どこでキュンってするかを\(//∇//)\遂に完結の兆しが見えてきましたね！残りも頑張ってください☆★ (2015年6月10日 18時) (レス) id: d5cdb54bec (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - ぽにょかさん» ぽにょかさん、コメントありがとうございます!! あぁぁぁ…モヤモヤさせてしまってごめんなさい(涙)。そうなんです。いつ言おう、いつ言おうって、私は凛ですか並みに悩んでいました(--;) ニノとみんなのこれからを、どうぞ見守ってやってください(*´∇｀*) (2015年6月10日 8時) (レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 今日の更新で凜ちゃんに対するモヤモヤがやっと取れました。主人公ちゃんが許してるのに、何故か主人公ちゃんの辛い出来事が曖昧になってた気がして心苦しかったのです。智君も翔君も良かったです。これからも楽しみにしてます。ニノちゃんは失恋したままなのかな？ (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - 詩雨さん» ふふ…イヤホン妄想仲間なこと、忘れてません(￣▽￣)b 次章、真っ裸の５人にご期待下さい!!(いやR18じゃな…ry) (笑)。本当にいつもありがとうです(*´∇｀*)LOVE (2015年6月9日 20時) (レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あげは
| 作成日時：2015年6月1日 23時
