■ １０７ ■ ページ30
凛が、睨みつけるように私を見た。
凛「私は、お姉ちゃんみたいに優しくないし。まだ17歳の子供だから、大人の綺麗事みたいなの、わかんないし」
凛「でも私は、自分がお姉ちゃんにしたことは忘れない」
凛の目が、一瞬揺れて。
でもまた顔を上げて、話し出す。
凛「どうしようもない嘘をついて、お姉ちゃんが大事にしてた夢を一瞬で台無しにしたこと。思い出せる何かを持っていなくても、一生忘れることなんてない」
「凛…」
凛「どんなに後悔したって。どんなに謝ったって、もう戻らない。それでも……それでもそれを抱えて、生きていかないといけない」
凛が、真っ直ぐ大ちゃんを見つめた。
凛「私に、そうやって生きることを与えてくれたのは、大野さんです」
智「……」
凛「大野さんがいなかったら、私は今ここにいないんだから。大野さんが助けてくれなかったら、私は…海斗くんと同じように、なっていたかもしれないんだから」
智「…っ」
凛「私を助けたなら、大野さんも同じようにしてください。わざわざ自分を苦しめるなんてかっこ悪いこと、しないでください」
凛の頬に、一筋涙が流れた。
凛「こんな生意気なこと言う私のことなんて、嫌いになってくれていいんです。でも…、潤くんや、お姉ちゃんや、ＨＡＮＡＢＩのみんなみたいに。
大野さんのことを大事に想っている人たちも一緒に苦しめるようなことは……もう、やめてください」
潤「凛…」
頬に流れる涙を拭う凛の手を、潤くんが優しく掴む。
その声を聞いて、堪えていたものが押し出されるように凛が泣きだした。
翔「こんなに若い凛ちゃんにそんなこと言わせるなんて、俺たち情けないね」
病室の入口に、翔くんと雅紀くんとニノが立ってて。
翔くんがゆっくりと近付いて、泣いている凛に「ごめんね」って声を掛けた。
翔「本当は、俺たちがちゃんと言わなきゃいけないのに。智くんに気ぃ遣って、優しいことしか言えないなんて…かっこ悪いよね」
「翔くん…」
翔「ニノがそこから一歩踏み出してくれたのに。それに着いて行かなかった俺が悪かった」
和「……」
翔「殴ってでも、やめさせればよかった」
いつも穏やかな翔くんの口から出た言葉に驚いて、みんなが翔くんを見たら。
そんな私たちを見て、翔くんがふはって笑った。
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あげは(プロフ) - 詩雨さん» あそこでキスはせずに帰る大ちゃんが、私的萌えポインツです(/ω＼*)(あ…また妄想が…笑)。きゅんきゅん成分低めの今作ですが、そう言ってもらえて嬉しいです!! 最終章も、よろしくお願いしまっす(*´∇｀*) (2015年6月11日 0時) (
レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
詩雨(プロフ) - きゃー！大ちゃんがぎゅって！また！もうイヤホン仲間の先輩は分かってますね！どこでキュンってするかを\(//∇//)\遂に完結の兆しが見えてきましたね！残りも頑張ってください☆★ (2015年6月10日 18時) (レス) id: d5cdb54bec (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - ぽにょかさん» ぽにょかさん、コメントありがとうございます!! あぁぁぁ…モヤモヤさせてしまってごめんなさい(涙)。そうなんです。いつ言おう、いつ言おうって、私は凛ですか並みに悩んでいました(--;) ニノとみんなのこれからを、どうぞ見守ってやってください(*´∇｀*) (2015年6月10日 8時) (レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 今日の更新で凜ちゃんに対するモヤモヤがやっと取れました。主人公ちゃんが許してるのに、何故か主人公ちゃんの辛い出来事が曖昧になってた気がして心苦しかったのです。智君も翔君も良かったです。これからも楽しみにしてます。ニノちゃんは失恋したままなのかな？ (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - 詩雨さん» ふふ…イヤホン妄想仲間なこと、忘れてません(￣▽￣)b 次章、真っ裸の５人にご期待下さい!!(いやR18じゃな…ry) (笑)。本当にいつもありがとうです(*´∇｀*)LOVE (2015年6月9日 20時) (レス) id: a189ab2091 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あげは
| 作成日時：2015年6月1日 23時
