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雅「ちょっとカズ、聞いてるっ!?」
和「…あぁ、ごめん」
雅「なんか、打合せ飛び出して行方不明になってからおかしくない？」
和「……」
事務所の打合せ室で2人になって、向かい側に座ったまーくんが怪訝そうな声をあげる。
雅「今の打合せも、なんか心ここにあらずって感じでさー」
和「…ごめん」
雅「ちょっと素直に謝るのやめてよ気持ち悪いっ」
和「……」
雅「……なんかあった？」
たぶんずっと聞きたくて、でもあえて今まで聞かなかったんだろうその質問に。
和「別に、なんもない」
雅「…そう」
俺がそう答えるのも、きっとまーくんはわかってる。
―― "…ゃっ"
Aに押された時の感触が、まだ胸に残ってる。
何年経っても、成長しない俺。
他の誰かを想ってる人を "離したくない" って思って。
一番やっちゃいけないとこで、自分が止めらんなくなる。
ほんと、ガキかよって。
和「俺、もうまーくんにバカって言うのやめようかな」
雅「は？」
和「バカにバカって言われんの、ムカつくでしょ」
雅「…カズ」
和「……」
雅「なんか頭とか打った？」
和「打ってない」
雅「じゃあなんか悪いもんでも食べた!?」
和「食べてねーわ」
ただ、バカだなって、思うだけ。
保健室に置いてあったあの絵を見て。
屋上まで必死で走って。
暗い空に落ちて行っちゃいそうなAを見つけた時。
6年間ずっとそばにいて、やっと顔を上げかけたあいつが。
こんなに簡単にまた真っ暗闇に引き摺ってかれんのかよって。
こんなに好きでも。
こんなに大事でも、まだだめなのかよって。
悔しくて。
情けなくって。
押さえらんなくなった気持ちを一方的に押し付けて、キスして。
10年前と全く同じことになった自分を。
バカだなって、思うだけ。
和「…情けな」
打合せテーブルに向かって呟いたら、そんな俺を頬杖ついて見てたまーくんがふふって笑って。
雅「カズって、ほんと不器用だよね」
和「はい？」
雅「不器用過ぎ」
和「…そんなこと、生まれてこのかた言われたことないんですけど」
器用だねとか、策士だねとか、ずる賢いねとかは、星の数ほど言われてるけど。
雅「カズは、Aっちのことにだけは、不器用なんだよ」
意味わかんなくて黙った俺にまーくんが呟いて。
またふふんって笑った。
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あげは(プロフ) - レイ。さん» この章の絵を渡される場面が、跳べシリーズの中で一番キツいところだと私は思ってて。そこからみんなに支えられて気持ちに気付くまでが、AIで私が伝えたかったことでした。色んなことを感じていただけてすごく嬉しいです。BTまであと少しですよっ!!(笑) (2016年8月21日 23時) (
レス) id: 02b4f5b3a5 (このIDを非表示/違反報告)
レイ。(プロフ) - もう最高過ぎて最高過ぎて。読む手が止まりません！おまけもすごく良かったです！続き読んできたいと思います！ (2016年8月21日 18時) (レス) id: 525ab02d23 (このIDを非表示/違反報告)
レイ。(プロフ) - いつまでも忘れられない主人公ちゃんが可哀想だなって思いつつも皆で助けてあげようとする姿に胸が打たれて泣きそうになったりもう泣いたり心ん中がほっこりしたりと感情が豊かに動きまくってます笑 不器用ながらも大切な事に気付かせようとしてくれてる櫻井先生も良い (2016年8月21日 18時) (レス) id: 525ab02d23 (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - ゆゆさん» なんかかっこよかったので全然気にしないで下さい(笑)。AIは、私の長編の中でも特に苦しいお話なので、泣かせてばかりでごめんなさい(ノ_＜。) 現在編からBTへ。またこれからも、跳べメンバーをよろしくお願いしますっ(*´∇｀*) (2016年2月21日 0時) (レス) id: 02b4f5b3a5 (このIDを非表示/違反報告)
あげは(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさん、初めまして。コメントありがとうございますっ!! 私のお話を見つけていただいて、ありがとうございました(*´ー｀*) そしてもう…キミ花も跳べもまぁ長くて苦しいことの多いお話なのに、そんな風に言っていただけて感激です(T△T) "あげはの世界"って (2016年2月21日 0時) (レス) id: 02b4f5b3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あげは
| 作成日時：2015年11月1日 0時
