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けれど奏は、E組の生徒でも直樹以外に親の職業を明かさずにいた。
どうして自分はこのクラスなのかと疑問だったからだ。父の百貨店は老舗だし、普通社長Dなのだろうが、今日優希がDに入って、ああ、と思った。
清岡は奏を息子だなんて思っていない。
学費を払っているだけ。
戸籍上は銀座にクラブをいくつも持つ、母親の息子だ。
いや、学費すらも母親が出しているのかもしれないし。それでE組。成金のE。
ピッタリじゃないか。
少し考えたらわかる事なのに、気付かなかった自分が愚かだった。
黒い気持ちが奏を支配して、箸を置く。
「ねえ、直樹今日暇？」
「ん？もち暇」
直樹が携帯をいじる。
「うーわ。今日奏ん家泊まっても良い？」
「いいよ。どした？」
「父さんが家で仲間とパーティーするってさ」
ああ、と奏は苦笑を返した。
彼の父親は有名な俳優で、母親も有名な女優だが、2人は忙しすぎて直樹はほぼ一人暮らしだ。
彼は芸能界に全く興味がないのと親への反発心から、しょっちゅう外泊している。
奏も家に母のクラブの人たちが来るとなると、朝までどんちゃん騒ぎになるのは目に見えているので直樹の家へ行く。
お互いそうやっているので、珍しくはなかった。
「帰る前にさ、散財したい気分」
「んー、じゃあさ、ドルガバ付き合って。俺、リュック欲しいんだよね」
奏は顔をしかめた。
「欲しいって言ってたやつ？やめてよ。今日あいつ＿あの燕が持ってたんだよ」
「燕って呼び方やめときな。
間違っても本人に言ってないよね？」
「え？言ったけど」
直樹はゾクッとした。
彼は＿＿奏は、たまに怖い。
だから自分が、奏に決定的に足りていないものを、いつか指摘して補充しなければいけないのだ。
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LIKKA(プロフ) - わたがしさん» お返事遅くなり本当に申し訳ありません！ありがとうございます(TT) (2017年8月14日 9時) (
レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - これからも頑張ってください！応援してます！ (2017年7月24日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - わたがしさん» 迷惑なんてとんでもないです。本当に嬉しいです。ありがとうございます！(><) (2017年7月24日 21時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - 初めまして！すごく感動して、最後辺りでボロ泣きしてしまいました。完結してから読んでいるのでコメント出すのご迷惑かな？と思ったのですが、感動し過ぎて書いてしまいました…。 (2017年7月22日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - しぃかさん» しぃかさん！またコメントくださるなんてとっても嬉しいです(o>ω<o)作間くんわたしも大好きです(TT) 本当にありがとうございました！ (2017年5月30日 18時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA
| 作成日時：2017年5月6日 20時
