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「きみ、松井と仲良いの？」
隣に座っていた色黒の少年が優希に普通に話しかけた。
校長が何か話しているのに、聞かなくてもいいらしい。
見れば、髪を染めたり制服をきちんと着ていなかったり、そして皆、お喋りに明け暮れている。
スマートフォンやゲーム機を操作している者もいた。
「うん。まあ…仲、良いのかな…」
「うん、良いよ。松井ってとっつきにくいのにさ。…きみ、帰国？」
彼がわざわざ聞くのは、G学院は幼稚園から大学までのエスカレーターだが、中高に入試というものがないからだ。
幼稚園で50人、初等科で150人を採り、200人ほどの選ばれた子供達が温室の中で12年間変わらぬメンバーで育てられていく。
編入試験もあるにはあるが、かなり厳しい基準をクリアしないとG学院生にはなれない。
「いや、ただの編入」
「へえ！珍しー」
「珍しい、って？」
「ああ。俺＿那須雄登ね。
俺はその、帰国子女枠ってのがあるんだけど、それで中1の時、編入したんだ。
A組だよ」
「へえ。僕は和田優希。D組」
「よろしくな。編入同士」
雄登の自信に満ち溢れた笑顔は眩しかった。彼は愛に溢れた家庭にいるんだと見るからにわかった。
優希だって、欲しくて欲しくてたまらなかった。
けれど、諦めるしかなかった。
これからそんな思いばかりをするのだろう。
G学院の詰襟も、クロケのローファーも、ドルガバのリュックも、別に無くても良くて、だってそんなもの、そんなに大切ではない。
その気持ちは、きっと雄登には分からないのだろう。
ツバメの優希にしか分からない。
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LIKKA(プロフ) - わたがしさん» お返事遅くなり本当に申し訳ありません！ありがとうございます(TT) (2017年8月14日 9時) (
レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - これからも頑張ってください！応援してます！ (2017年7月24日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - わたがしさん» 迷惑なんてとんでもないです。本当に嬉しいです。ありがとうございます！(><) (2017年7月24日 21時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - 初めまして！すごく感動して、最後辺りでボロ泣きしてしまいました。完結してから読んでいるのでコメント出すのご迷惑かな？と思ったのですが、感動し過ぎて書いてしまいました…。 (2017年7月22日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - しぃかさん» しぃかさん！またコメントくださるなんてとっても嬉しいです(o>ω<o)作間くんわたしも大好きです(TT) 本当にありがとうございました！ (2017年5月30日 18時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA
| 作成日時：2017年5月6日 20時
