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「那須、根詰めすぎんなよー」

「分かってるって!」


クラスメイトに軽く手を上げ、雄登はまた証明問題に向き直った。

3日間ひたすら勉強するコースにはA組の生徒が集中する。

飛貴は先程まで隣にいたのだが、「誰か大富豪やろー」と誘いに来た直樹について行った(なぜ彼はここに誘いに来たのか、全く謎である)。

それでも飛貴は今日の小テストは満点で、きっと明日も満点を取る。雄登はケアレスミスで落とした1点を思い出して気分を落とした。


そして、優斗はそもそも別コースのようだ。

雄登の、2人への劣等感は益々大きくなる。


もう消灯も近い。教室にはもう誰もおらず、雄登はペンを置いて宿舎へ向かった。


「よしよし、もう少し頑張れ」

「ん」

「美味い?」

「…」

「まずいんだ…」



宿舎と校舎の間にある食堂では、龍斗が優斗と優希に見守られつつ夕食を摂っていた。
夕食は2時間前からだが、龍斗はまだ食事中だった。食事時間に遅れても、彼は何かと特別扱いだ。



「お、那須!ねえ、ゼリー食ってくんない?どうせ残飯だからさぁ」


優斗が、雄登に気付いて声をかけた。
彼と雄登は中2の体育の野球で「同じゆうとじゃん!」とバッテリーを組んだ仲である。


「いいの?じゃいただく」

ゼリーにスプーンを刺した時、宿舎方面から飛貴が食堂へと入ってきた。




「あ、飛貴くん」


優希の声で、飛貴はこちらを向いた。3秒ほど固まっていたが、やがて校舎の方向へと走っていってしまった。


「忘れ物かね?」

優斗が呟くと、龍斗がはっきりと首を振った。


「飛貴くん、助けてって目をしてた…」

優希がピンと来たように携帯電話を操作する。
ちなみに、見つかったら没収である。


『おさわがせ議員・浮所一貴氏、ついに党脱退!!

党の分裂は秒読みか!?日本の政治はどうなる?』




雄登はため息とも呼吸ともつかぬ息を吐いた。

龍斗が不思議そうに覗いているので、優斗が「親御さんが大変みたい」となんとなく説明をする。


「………飛貴くん!」


龍斗が立ち上がろうとするのを、雄登は止めた。

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LIKKA(プロフ) - わたがしさん» お返事遅くなり本当に申し訳ありません!ありがとうございます(TT) (2017年8月14日 9時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - これからも頑張ってください!応援してます! (2017年7月24日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - わたがしさん» 迷惑なんてとんでもないです。本当に嬉しいです。ありがとうございます!(><) (2017年7月24日 21時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)
わたがし - 初めまして!すごく感動して、最後辺りでボロ泣きしてしまいました。完結してから読んでいるのでコメント出すのご迷惑かな?と思ったのですが、感動し過ぎて書いてしまいました…。 (2017年7月22日 22時) (レス) id: 35ef0e40d0 (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - しぃかさん» しぃかさん!またコメントくださるなんてとっても嬉しいです(o>ω<o)作間くんわたしも大好きです(TT) 本当にありがとうございました! (2017年5月30日 18時) (レス) id: 101efce4a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:LIKKA | 作成日時:2017年5月6日 20時

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