よくある両片想いのお話【br】 ページ2
「Aはさ、好きな人とかいるの？」
夕日の色とまだ少し青い空の色がグラデーションになっていて綺麗な空色になっている。
そんな中、一緒に帰っていた幼馴染のぶるーくは世間話から恋バナへと切り替えてきた。
「好きな人、か〜」
「なになに、いるの？」
興味津々に聞いてくるぶるーく。
貴方なんです、なんて今の私には勇気が無いので言えない。
「一応、いる」
「え〜！いないと思ってた」
「恋ぐらい私だってします」
意外だな、と彼は小さく呟いた。
「どんな人？」
「んー…一言で言うと自由奔放」
「え！そんな人が好きなの？」
意外！とまた呟く。
彼、自分のことをどんな風に思っているのだろうか。結構、自由人なんだよなあ。
心の中で彼に笑いながら考えていると、ぶるーくが口を開いた。
「僕もいるんだ。好きな人」
「えっ……そうなの」
まあ、わかっていた事だ。
私が片想いなんて、随分前にわかっていた事。
なんせ、彼が毎日のように別のクラスに行って話しかけている女の子を見つけてしまったのだ。
でも、本人の口からその子の事を話されるのはキツいな。苦しいな。
「僕の好きな人はね、僕の事を一番良くわかってくれてるんだ」
「………そう」
「なんか最近あんまり笑わないんだよね。でも、笑顔が眩しくて、綺麗で、可愛いの」
「…へえ」
嬉しそうに、楽しそうに、少し悲しそうに。
その子の事を話すぶるーくはとても感情豊かで可愛い。
いいな、羨ましいよ。
もっと前から告白してたら、もしかしてそういう仲になれた？
もっと前から行動してたら、もしかしてそういう仲になれた？
幼馴染じゃなかったら、もしかしてそういう仲になれた？
私にある彼との難題な壁は、“幼馴染”という関係。
こんなもの、無くなればいいのに。そんなことをずっと、ずっと切に願っていた。
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空羽(プロフ) - ねこ娘さん» 初めまして。私は今回が初めての企画でして不安だらけだったのですが、参加者の方々に助けられながらなんとか完成できたものなので、こうしてコメントで伝えて頂いて本当に嬉しいですし、企画して良かったと心から思いました…。読んで頂きありがとうございました！ (2021年9月3日 15時) (
レス) id: d2cb5de424 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ娘(プロフ) - はじめまして。まず感謝をお伝えしたいです、素敵なお話をありがとうございました…泣 皆様の作り出すお話、メンバーと作者様の個性に溢れていて一筋縄ではいかない展開に終始胸を打たれて唸っていました。タイトル回収も鳥肌立ちました、ごちそうさまでした… (2021年8月31日 9時) (レス) id: 5a39984025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3人の文字書き | 作成日時：2021年1月16日 10時
