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▽ ページ12
「なかむ、ちょっと話したいことあるんだけど」
「何？スマイル。今じゃなくていい？」
「…あぁ。お前が今が嫌ならそれでいい」
なかむくんとスマイルくんがそんな会話をする。
今この場にいるのは、二人と私とぶるっく、そしてきりやんの五人。
昨日、一昨日と同じ流れで私のことを思い出したぶるっくはというと、これまでのことも思い出したのか、しょんぼりとしていた。
その向かいにいるきりやんは、かなり機嫌が悪い。
「ねぇ、なんで忘れるの」
「…僕だって、忘れたくないよっ」
ぶるっくは、きりやんのその言い方にムッとしたようで、語尾が強い。
その物言いから、彼の本心だということがわかって少しホッとした。
きりやんがそれにまた言い返そうとしたとき、スマイルくんがそれを抑えるように口を開く。
「心当たりとか、無いのか」
「無いよ」
答えたのは、ぶるっくではなく、なかむくんだった。
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