僕はいつでも君の/br ページ35
やってしまった。
けど、あの人だって私を殺しに来てた。正当防衛だって、言いたい。
あぁ、でも。
私に、帰れる場所は無いんだ。
草をかき分け、震える手で弓を握ったまま、ただただ森の奥へ走る。
どうか、あの綺麗な青色の瞳をしたあの人が、無事であることを祈るばかりで。私がそれをやってしまった時に、遠くから聞こえた少し声の高いその人が、彼を助けてくれていることを願うばかりで。
…やっぱり、私に共犯者なんて無理なんだ。
幾度となく感じていたそれを、今度こそ目の前に突きつけられる。
私が共犯者になったのは、仕方の無いことだった。数年前に両親を亡くした私の面倒を見てくれていた、きりやんがそうだったから。
でも、そのきりやんも、『森に行って』というメモをのこして、どこかへ消えてしまった。
私がこの森に逃げ込んだのは、見つかりにくいと思ったのもあるけれど、何よりそのメモがあったからだ。
そもそも、私は姿を現したという人狼―――もとい、ご主人様を誰か知らない。きりやんは、何人かいるうちの一人は知っていると言っていたけれど、それを知ることは、もう、できない。
食料だって少ない。いつ村人に見つかるかもわからない。
諦めかけたそのとき、私は見覚えのある花を見つけた。この森に来たことなど無いし、この花を里で見たことも無い。
引っかかる記憶を手繰り寄せた私は、一人の人物を思い出す。
「ぶる、っく、さん」
上がりきった息のまま、小さく彼の名前を呟いた。
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空羽(プロフ) - 霧華さん» 実はこの間、雷が鳴った時にこのお話を思いついたんです笑ほっこりして頂けて良かったです！ただでさえこんなご時世なのに、天気が悪いと更に気が滅入ってしまいますよね…こちらこそいつも読んで下さりありがとうございます！マイペース更新ですが気長にお待ち下さい。 (2020年4月20日 13時) (
レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
霧華 - 最近天気荒れてること多くて怖かったので雷のお話見てほっこりしました…！素敵なお話いつもありがとうございます！！無理せず更新頑張ってください(*´ `) (2020年4月20日 10時) (レス) id: daf330d400 (このIDを非表示/違反報告)
空羽(プロフ) - みあさん» みあさんありがとうございます！マイペースに更新していきますので、気長に待っていて下さると嬉しいです。よろしくお願いします！ (2020年3月12日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
みあ - 続編おめでとうございます！これからも更新楽しみにしています(*^-^*) (2020年3月12日 14時) (レス) id: 6bfd7b5c61 (このIDを非表示/違反報告)
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