恋 い 慕 う 、 陶 酔

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Takahiro.









.






西「あっは、笑


めぇーっちゃがっつくじゃん笑」






「へ？なに？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ






西「急がなくてもケーキ逃げないから笑」






「あ、美味しくてつい、、」









年上になんて見えないほど、無邪気なのに




ふとした時の仕草は、やっぱり大人びていて




ずるい人だ









「隆弘くん、食べなくてもいーの？」






西「ん？ああ、俺はいいです


カフェラテでじゅうぶん」






「えっ、付き合わせてごめん、、」






西「あっ、ちがうちがう笑




Aさんの嬉しそうな顔見てるだけでお腹いっぱい笑」








頬杖をつきながら、少し微笑むと





「なあーんだそれ笑」





ってまた笑う





嗚呼、独り占めしたい






西「ふはっ、笑





クリームついてますよ笑」





「え、うそ、やだやだ」




西「あ〜、ちがう、ここ」









なんだか、ドラマのワンシーンみたい



Aさんの口についたクリームを、食べてみると







「ふぉぉ…ほんとにする人いるんだ…」






なんて言うから




ロマンチックなんて程遠い、って思い知らされて




つい笑ってしまう








西「しー、笑




そおゆうこと言わないで、照れといてよ笑」







「あっ、そっか！



えっと、はずかしーーーー！」







西「コントみたいだからやめて笑」









側から見たら、カップルに見えているかな








そう思うと、本当の大切な人じゃないことが







少し苦い





でもそれは、きっと







煙草のような、癖になる苦さで









余計に









離れたくなくなるんだ








「…」







西「ん？どしたの」






「…直也さん、今日帰れないってLINEきたの」









そりゃ、不安にもなるし





スリルと隣り合わせな関係だけど









西「…ねえ、Aさん









ちゃんと、俺と“浮気”、してるんでしょ？








今、Aさんが見るべき人は、









俺でしょ







俺だけ見てて」









そうやって、頰に触れて、こっちに向かせれば









「…うん」









またお互いを欲するんだ

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