恋 い 慕 う 、 陶 酔

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Takahiro.





・




今、めっちゃ叫びたい気分だ





この、Aさんの横を歩いてるんだ




感無量…






「隆弘くんって私服お洒落だね！

スーツしか見たこと無かったから」






めっちゃくちゃ嬉しい



でも、そう言われたくて頑張ったとか、ダサいよな…




なんて考える俺は、乙女な気分。




隆「んはははっ、そんな事ないですよ。


その、Aさんだって、可愛い、です」




今噛むか俺



最悪だ…




駄目だ、こんなの俺じゃない





「ふふっ、顔赤くなってるよ。


可愛いなあ、隆弘くんは」





隆「男としては、可愛いよりかっこいいの方がいいですけど、



Aさんに言ってもらえると嬉しいです。」





ニコニコしながら言われて、嬉しくないわけない


その笑顔が1番好きなんだから






「あははっそっか、ごめんね(笑)



よく直也さんにも同じ事言われるの。

やっぱり兄弟だね。」




そんな幸せそうに兄の話しないで下さいよ



今は俺といるんだよ



俺だけ見てよ





でも、信じられないくらい弱気で、身勝手な俺は






そんなこと言えないから




西「やっぱり兄さんですからね(笑)」




としか言えなくて


ちょっと嫌になる




「隆弘くん！お店どこ？こっち？」



隆「あぁあ、違います、こっちです！」





「あれ？こっち？ごめん私方向音痴…」







方向音痴なんだ



１つ知るたびに嬉しさと、悲しさでいっぱいになる




知ったって、これ以上踏み込めないから



でも、今は俺しか知らないAさんの瞬間だから







隆「…はぐれないように、手でも繋いでおきますか？」






下心なんて有りまくりだよ




だけど、今はそんなベタなことしか出来ないから




それに、鈍感な貴女は気付きもしないから




「うん！ありがとう」







あーあー、ちょっとは気付いてよ



まぁ、嫌がられなくて良かったけど









「…隆弘くん手おっきいね」




隆「俺も男ですよ(笑)」



「なんか、すごい素直で可愛いから、忘れそう」



隆「んー、ちょっとは意識してください。



俺は、Aさん女性だって思って接してるので」



「背も高いもんね…」



隆「Aさんがちっさいだけですよ」



「うるさいぞ」





ふふふ



なんて可愛い反応





これ以上俺のの心くすぐると、




ちょっと我慢できないかも



そう思いながら、店に入った

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