Be mine … II

F o u r t y. S I x. ページ3

・




隣で静かに眠る隆弘は


行為中とは違って


やっぱり綺麗な顔なんだな、と思う






黙って、隆弘の額にキスを落として





お金を置いて


出て行く





いつもと変わらず明日はやってくる





・


一度家に帰ると、真司郎は眠っていた




身体は疲れ切っていて、



ベッドに寝ている真司郎の顔を見つめる






綺麗な寝顔。


髪の毛はサラサラで




いつもは触らせてなんてくれないから、


ちょっと嬉しかったり。




寝てれば天使なのに







與「なにが寝てれば天使や、



この小悪魔ちゃんめ。」




「えっ、起きてたの」




真司郎は



頰を膨らませて怒ったふりをすると、

直ぐに「おかえり」と笑う






與「あーあ、こんなとこにキスマーク付けられとるし。」




うなじの辺り付けられていたキスマーク

わざと不機嫌そうな顔をする





與「今日はだーれ。


教えてくれんと泣いちゃう。」



わざとらしく言う真司郎


やっぱり敵わなくて、真司郎の胸に顔を隠すように埋めて




「…隆弘です」









與「よく言えました。






ほんと悪い子やね〜」







そう言って笑うと、




與「Only you can make me happy or cry.」







と言った




英語だ


“ 私を幸せにできるのも泣かせられるのもあなたしかいない ”





隆弘だけじゃない


真司郎だってそうだ



言葉で弄んで、言葉で堕として、言葉で私を夢中にさせる





「I’m under your spell.」





“ 貴方に魔法をかけられたようだ ”




どうやら私は、


真司郎に魔法をかけられたようで



甘い甘い、それは深い愛の魔法に。




本気で愛せる日は来ますか？




あの人を忘れたい



忘れさせてください







與「ふふ、一生離れられない魔法、かけたるね」







たった一度



世界で1番愛の溢れた




もう二度と離れられないような




キスをした







あの人の味なんて、思い出せないほどに



甘いキスをしてください


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Side → Gou Ayano



・



一人で飲みに行った日




愛した人と再会した日






僕は、会いたくないと言われた


ずっと会いたかったのに

君が落としたiPhone


相変わらず不用心

ロックくらいかければいいのに

壁紙も、間違って押してしまった写真のフォルダも



君が今愛してる人で溢れていた



落し物を口実に会いに行ってもいいかな

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