F i f t y. F o u r. S h u t a. ページ11
・
情けないな
俺、こんなに何も出来ないんだ
誰も通らない廊下には
俺の足音だけが虚しく響いて
余りにも、思って居たよりも
素直に互いを求めあって居た2人に
入る隙を失った気がした
いや、元からそんなもの無かったのかな
前を歩く人がいた
その背中は余りにも弱々しかった
日高
日「あ、秀太」
末「俺たち、情けねーな」
日「ほんとに、な
…諦めるべきなのかな」
末「それで諦められるなら、もう諦めてるだろ」
日高は、メンバーの中でも
仲のいい方で、一緒にいることも自然と多くて
考えてることくらい分かるよ
日高の心は、磨り減ってる
目に見えてわかる
俺だって、お前と同じくらいあいつのこと想ってるよ
だけど、伝わらない、奪えない辛さは、わかるんだよ
日「もー、何が正しいのかわかんねえよな、(笑)
好きで居たいけど、
もう楽になりたいって思っちまうんだよな(笑)」
末「人間、ほんとうに好きな人にこそ
好かれないことの方が多いんだよな
皮肉だよ、ほんと」
この重い空気で、練習なんて出来るはずがない
そう思った瞬間だった
「みっくん、秀太っ…」
肩で息をして俺たちの名前を呼んだその人
それは、紛れも無い
俺たちの想いびと
日「えっ、A、どうしたの」
日高も俺の焦りを隠せなくて、
言葉に悩む
「本当にごめんなさい、私、デリカシー無さ過ぎだった
2人が好きなの知ってて、
自分のことしか考えてなかった
でも2人がいなきゃわたしきっと壊れてた
ありがとう」
・
久しぶりに聞けた
君の本当の気持ち
分かるんだよ、本当だって
目で分かるよ
末「んーん。
俺らだって、分かってっから。
真司郎のだって事くらい
だから、これくらい覚悟して奪いに行ってんだよ
ごめんな、キスして
ありがとな、」
日「…ごめんね、俺、自分でも驚くくらいに
Aしか見えてなくて
なのに、ありがとうって言ってくれて
本当にありがとな」
Aは少し微笑んで、
好きで居てくれてありがとう
、って言った
俺らも微笑んで
スタジオに戻った
・
響く軋む床の音
流れるNo Way Backの音
パフォーマンスの瞬間、俺たちは全てを忘れる
それがきっと
プロになる瞬間
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ｻ ｴ ｸ ﾝ ! !(プロフ) - のぞみさん» いつもありがとう（ ; ; ）作り直しごめんね（ ; ; ） (2018年2月22日 21時) (
レス) id: 393abd6c01 (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ - お久しぶりです。久しぶりに最初からストーリーをよみなおしてみるとたまりませんね。 (2018年2月22日 21時) (レス) id: 452fc965d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｻ ｴ ｸ ﾝ ! ! | 作成日時：2018年2月22日 20時
