シンデレラ。 ページ44
あの日、シウォナと別れてから半年が過ぎた。
肌寒い秋と、凍える冬を一人乗り切ることは、
自分が想像していたよりも淋しかった。
シウォナの声が…温もりが…
シウォナのぜんぶが恋しい夜が何度もあった…
恋しくて恋しくて…
逢いたくて、逢いたくて、逢いたくて…、、、
だけど、その間シウォナからの連絡は一度もなかった。
当然のことだし、シウォナらしい…と言えばシウォナらしい…
だからこそ、わたしも
「声だけでもいいから聞きたい…」と言う誘惑にも負けないでいられた。
シウォナと別れてから、何度も何度も必死に訴え続け、
彼がそれに応じてくれたのは、それから半年も先のことだった…、、、
離婚届けにサインをした日、初めて涙を見せた彼…
「この結婚は、最初から間違いだったのかもしれない…君にも沢山淋しい思いもさせたし、辛い思いもさせただろう…すまなかった…。でも、いざこうやってもう夫婦じゃなくなると思うと…やっぱり淋しいもんだね…」と…。
今更…と思う自分と、心の端で何となく彼の気持ちが理解出来る自分…
「夫婦」として彼と過ごした時間…
本当の愛を築き上げることは出来なかったけど、
確かに…存在していたわたしと彼の不思議な「愛」…
「愛」と呼ぶには大袈裟かもしれないけど、やっぱりどこかに
二人を繋ぐ「何か」があったんだと思う…、、、
そして、最終的にお互いに残った気持ちは、「ありがとう」だった…
お互いの両親とも色々揉めて、この歳になってのわたしの思いがけない
反抗に両親は怒り心頭で、今現在は事実上勘当状態…、、、
両親には、もちろん感謝の気持ちもあるけれど…
これから先の人生を、両親のためには生きられないから…
いつかまた、娘として笑顔で再会出来たらいい…と願うけど、
今は、自由を手にすることを選ぶ…ごめんなさい…、、、
その全てを終えて、やっと自由を手にした時…
わたしの心と体は、疲れ切ってボロボロで…
だけどホッとした安心感で力が抜けて…
次のスタート地点から走り出す力が持てないままで居た…、、、
小さなアパートで、毎日朝から夜まで働く…
今までの自分が如何に甘ったれで、守られて生きてきたかを思い知る…
ヘアサロンもネイルサロンも、エステもカフェも別世界の今…
疲れ切った顔に、パサパサの髪…
短く切った爪に、動きやすさ重視の服…
今のわたしは、魔法が解けたシンデレラ…
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梨子(プロフ) - みるくさん» 初めまして(*´∪`)梨子です♪コメントぎゅーちゃんの方にもこちらにもありがとうございます♪何年か前に書いたお話を今でも大切に読んで下さっていることがとても嬉しいです♪ (2015年7月12日 22時) (
レス) id: e9af92fa3d (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 梨子さま、シウォナ良かったです！この作品は前にも読んで、すごく気に入ったものでした。私もシウォナが好きです！あの笑った時の笑窪が大好きです！彼の真っ直ぐな性格や一生懸命な所も大好きで、もっとシウォナを見たいです！またお話書いてくださいね！楽しみです！ (2015年7月12日 22時) (レス) id: 24618d5a10 (このIDを非表示/違反報告)
407(プロフ) - ｼｳｫﾝ さんﾍﾟﾝ です ^^* 作品 すごく 面白かったです ! (2012年9月18日 1時) (携帯から) (レス) id: 4308bcb60e (このIDを非表示/違反報告)
ミクリン - シウォナァ〜ﾟ+｡(*′∇｀)｡+ﾟ このお話、スキ過ぎて２回読みました。またシウォナのお話書いてください(^O^) (2012年9月6日 18時) (携帯から) (レス) id: 567e083ca0 (このIDを非表示/違反報告)
chiiichan(プロフ) - 感動しましたー!!次のお話も楽しみです。ありがとうございました(=^0^=) (2012年8月26日 23時) (レス) id: 463fd5a90d (このIDを非表示/違反報告)
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