DN side 脅迫状 ページ14
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MN 「A、僕も気をつけるから」
A「分かりました」
ひそひそと話す2人の話が聞こえてしまった。
コンサートの公演を夜に控えて、昼食を終え歯磨きをしているときだ。
……これは、話してもいいのだろうか。
秘密の話をばらすことはしたくないけれど、これを他のメンバーに言わないのはかえって危ない気がする。
WN「どうしたのイジュンチャン」
なんでガチフルネームなんですかと聞く余裕も時間も僕にはない。
「あの、───脅迫状が、来てるみたいで」
WN「誰に？グループに？」
「……ヒョンです、ウォヌヒョン……」
WN「……」
私と付き合ってくれるなら、今日の公演で、アジュナのときに、私の送った全身コーデで揃えて来て。
でなければ、公演後────
チョンウォヌと共に私の命を散らしに行くわ。
WN「それで、マネヒョンは何て」
「Aにもよく見ているよう言ってましたよ」
WN「あいつはむしろ隠れてろよ……」
困ったように頭を搔くヒョン。
大丈夫です。みんなのこと、僕が守りますから。
──────────
───────
───
公演が終わると思いきや、アジュナで引き戻される。
そのくだりを4回やったあと、僕達は挨拶をして引き揚げた。
と、舞台袖に戻った途端、ステージを覗いていたAの目が急に細められた。
JN「どうしたの、怖い顔してるよ、」
A「みんなが引き揚げた瞬間に、すごく慌てて立ち上がった人がいたの。ただ急いでるっていうより…変な感じだった」
ちょっと見てくる、とAは舞台袖から裏の階段を降りていく。
WN「…………っ、」
「だめですヒョン、ヒョンが行ったらっ」
WN「うるさ、」
「僕が行きます」
WN「一緒に、行こう」
────でも、僕らはそんなことを言っている場合じゃなかった。
Aの姿はもう見当たらない。
舞台袖は勿論、階段の向こうにも、廊下にもいない。
「速い……」
もう、あの扉を開けて向こう側を見張っているということだ。
WN「……大丈夫かよ……」
「絶対、大丈夫です。Aは絶対に」
そう。
そう信じたいだけだ。
Aは、本当に、僕らのために命を削るようなことをしてしまいそうだから。
大丈夫だって信じていないと、心配で胸が張り裂けそうなんだ。
────────
ディノ、センイルおめでとう。
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作者名：瞳 | 作成日時：2019年4月1日 20時
