Two flowers9

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『…知ってたのか』

「見たんですね。あれは全部デマですから！信じないでください」

『だよな』

『まさか信じないだろ』

「もらってもいいですか？」

『ほら。これだよ』

「…同じ内容、ですね。
大丈夫ですか？ヌナ」

『一体どうしたんだよ。誰の仕業だ？』

「いや…僕たちもよくわからなくて」

『こんな噂流されたらアイドルとして致命的だぞ。問題が大きくなれば、世間としては真偽なんて関係なくなる』

「……」

「ヌナ、外に出ましょう」

「ミンギュ」

「大丈夫です。俺たちが何とかしますから」


ミンギュに肩を抱かれながら



"アイドルとして致命的"


"真偽なんて関係ない"



それらの言葉を頭の中に巡らせる





…どうしよう


事を大きくしないため、と思ってたけど

この選択が自分の首を絞めているのかもしれない



嘘の噂を信じる人たちがたくさんいたら？

みんなが私のことを
あの張り紙の通り"悪女"だと思ったら？



SEVENTEENとして続けられるのだろうか



「ヌナ」

「……」

「ヌナは一度俺たちの控え室に戻ってください。残りの部屋は俺たちが見て回りますから」

「…でも、これは私の問題で」

「そんなことありません。俺たち全員の問題です」


私の頬を両手で包み込み

真剣な目で見つめる


「ヌナが悲しいなら俺たちも悲しい。ヌナがつらいなら俺たちもつらい。
ヌナを守ることはSEVENTEENを守ることになります。

俺たちはひとつのチームですから。ね？」

「…

…ミンギュ」

「あ！泣かないでください。みんなに見られたら俺が責められますから」


冗談混じりに告げられた言葉と明るい笑顔に慰められ

私も自然と頬が緩んだ



『ヌナー！』

「サナ」

『全て調べ終わりました！」

「もう終わったのか。早いな」

『回収したものはヒョンに渡しますね。どうぞ』

「サンキュ」

「他のメンバーは？」

『次の現場に移動するので先に車へ向かいました』

「忙しいのに…ごめんね。本当にありがとう」

「何てことないですよ！

あ、そうだ。
張り紙の内容を見てしまった人たちには、嘘の情報だということと口外無用だと伝えて来ました。

また何かあったら連絡ください』

「そこまでしてくれるなんて」

「やるなぁ、サナ」

『大事なヌナを守るためですから。

それじゃ、そろそろ行きますね』

「ありがとうサナ。大好き」

『へへ、俺も大好きです』


大きな可愛い子は
手を振って去って行った

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