８３：届けられる言葉全てが ページ33
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なんとか、ほんとになんとか、その言葉を口にする。
「 ……ほんとうは……ずっと…先輩に、…会いたかったです…… 」
本音を伝えるのは、何歳になっても恥ずかしい。詰まりながらもそう言うと、ウォヌ先輩がふっと笑った気配がした。
張り詰めていた糸が、緩む感覚。それを感じた私は、無意識に俯かせてしまっていた顔を上げた。……と同時に、私を見つめる先輩の優しい瞳に射抜かれる。
W『 ……俺も、Aに会いたかった 』
やめてほしい。そんな…そんな優しい微笑みで、私が欲しかった言葉を与えてくるのは、やめてほしい。……もっともっと、好きになってしまう。欲張りになってしまう。
MN『 ……俺もいるんだけど 』
不意に聞こえたミョンホの声にハッとして、先輩と合わせていた目をそちらに向ける。
目が合ったミョンホは、呆れたような…だけど、微笑んでもいた。そんな彼に思わず ごめん と謝る。
MN『 ……ま、2人でゆっくり話しなよ。ちょっと歩けば公園あったでしょ、確か 』
「 ……ああ…うん… 」
MN『 ……あと、お前は暖かくしろよ 』
じゃあな とミョンホは手を上げると、私達に背を向けてマンションに入って行った。彼の背中を見送っていると、
W『 ……なんで上着着てないの？』
という先輩の声が耳に届いた。慌てて、彼の方を見る。
「 あ〜……えっと……どうせコンビニ行くだけだし、長袖だから大丈夫かなあ…って… 」
呆れられるのを覚悟で、ミョンホにしたのと同じ説明をする。先輩はそれを聞くと、眉を下げた。
W『 ……これ、着てなよ 』
先輩は片方の肩に掛けていたリュックを地面に置くと、自身が着ていた薄めのジャケットを脱いで私に差し出してきた。
ええっ？！と、思わず大きな声が出る。……そんなの…色んな意味で、無理だ。
大好きな先輩の上着なんて着たら私自身がどうなっちゃうかわかんないし、それに、上着を脱いだ彼は、今の私と同様に薄手の長袖Tシャツ1枚だけで、これでは彼の方が寒くなってしまう。
「 ……いや、ほんとに大丈夫です…！これ私が借りちゃったら、先輩が…… 」
頻りに断ろうとする私を見ても、先輩は微笑むだけ。そして 良いから とその低く優しい声で言うと、ジャケットを私の肩に掛けた。
ジュン先輩といいウォヌ先輩といい……なんでこう…みんな優しい達ばかりなんだろう。
「 ……良いんですか…？ほんとに…… 」
W『 また風邪引きたいの？』
そう聞かれ、慌てて首を横に振る。
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アオコ(プロフ) - ハローさん» お返事遅くなってしまいほんとうに申し訳ないです…！コメントありがとうございます！これからもよろしくお願い致します…！！！！ (2020年11月21日 1時) (
レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハロー - 続き楽しみにしてます (2020年11月14日 22時) (レス) id: 5db7b589d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2020年10月18日 18時
