８０：それはきっと杞憂だから ページ30
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私が帰る場所はあるのかなとか、帰ったらどういう道に進めば良いんだろうとか。……そういう、漠然とした不安に、最近よく襲われる。
夜だからか…どうしてもセンチメンタルな気持ちになってしまう。はあ… と1人なのを良いことに大きなため息を吐いた時 チン という軽快な音と共にエレベーターのドアが開く気配がした。
その音につられるように顔を上げた私は、先客の姿を見て あっ と声を出してしまった。それに反応した相手も顔を上げ、同じように あっ と口を開ける。
「 ……ミョンホ 」
そう、先客というのはミョンホだったのだ。彼はいつもオシャレだけど、まさか寝巻きまでオシャレだとは…。言い表せないけれどとにかく、私の寝巻きと彼の寝巻きは何かが違うのだ。
何が違うんだろう？と首を傾げていると、
MN『 …早く乗れば？』
と急かされる。あっ、うん となんとも歯切れの悪い返事をし、ボタンを押してくれているミョンホにお礼を言ってエレベーターに乗り込んだ。
「 ……なんか、ミョンホのそういう姿って新鮮だね 」
ドアが閉まり下降が始まったのと同時に、隣のミョンホを見上げる。思えば同じマンションに住んでいるというのに、私達はこういうタイミングで会ったことがなかった。
MN『 …お前のスッピンと寝巻きも新鮮だけどな 』
私の方をチラリと見たミョンホは、だけどすぐに前を向いてそう言った。ズボンのポケットに手を突っ込んだまま。
……そのミョンホの言葉で、ハッと思い出す。……そうだ…！私今、スッピンなんだった…！
慌てて、ミョンホに見えないように俯く。だけど彼はそんな私の様子をすぐに察したらしく 今更だろ と、ふっと鼻で笑ってきた。
「 ……今更でもなんでも良いの…！恥ずかしいからあんま見ないで…！」
MN『 ……お前、…外で無防備にそういう姿するなよ 』
「 ……なに、心配してくれてるの？」
MN『 調子乗んな 』
顔を覗き込むと、心底面倒臭そうな表情で頭を小突かれた。
「 …ていうか、ミョンホはなんで出るの？」
小突かれたところを掌で抑えながら聞く。
MN『 飲み物切らしてたから買い足しに行こうと思って。……Aは？』
「 奇遇だね！私もそんな感じ！…コンビニでしょ？」
私の問いに頷いたミョンホは でもAさあ と、なぜか不満そうに眉を顰めた。
MN『 こんな時間に外出歩くなよ、1人で 』
「 …こんな時間って……まだ夜の9時だよ？」
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アオコ(プロフ) - ハローさん» お返事遅くなってしまいほんとうに申し訳ないです…！コメントありがとうございます！これからもよろしくお願い致します…！！！！ (2020年11月21日 1時) (
レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハロー - 続き楽しみにしてます (2020年11月14日 22時) (レス) id: 5db7b589d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2020年10月18日 18時
