６１：わかってるよそんなこと ページ11
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だけど、私がウォヌ先輩のことを 想っているだけで良い と言った瞬間、ミョンホの眉毛はぴくりと上がった。
MN『 ……ソラとミンギュは、知ってるの、そのこと 』
話を聞き終えたミョンホが最初に発したのは、その一言だった。それに うん と短く返す。
ソラとミンギュくんの言葉の端々に先輩の過去を感じ取っていた話は、さっき纏めてした。
そっか と点頭したミョンホは、その後小さくため息をついた。
MN『 ……Aは、ほんとにそれで良いの？』
テーブルの上に放っていた視線を不意に上げたミョンホが、私を見遣る。彼の視線が真っ直ぐであればあるほど、私の決意が揺らいでしまう気がして、今度は私の方が目を逸らした。
「 ……うん、こうするしか…ないから… 」
MN『 …正直、俺もソラとミンギュと同意見だよ。ウォヌヒョンに例え好きな人がいようと、それがもう叶わないなら前に進んでほしいし、Aの想うだけで良いなんて考えは、自分を苦しめるだけだと思う 』
「 ……うん… 」
MN『 Aもただ好きな人を想うだけって………そんなの、結局、ヒョンと同じことしてるだけじゃん 』
そのミョンホの言葉が、ぐさりと胸に刺さった。ちゃんとわかっていた。先輩に対して、好きとはまた別で同情の類の感情を抱きながらも、結果として私も彼と同じ道を辿ってしまっているということを。
ずっとずっと、敢えて考えないようにしていたことをずばり言われ、返す言葉を失ってしまう。そうして俯いた私を見て、ミョンホはまた、ため息を吐いた。
MN『 ……Aのその考えは…俺からしたら、自己満足を優しさっていう名目で隠そうとしてるだけだよ 』
客観的に私を、そして私達を見ているミョンホの言葉は、的確で、冷静で。突き放しているように感じるけれど、ただ、思い遣ってくれているだけなのだ。そして、きっとこういうのを…ほんとの 優しさ って言うんだろう。
想うだけで。…それはミョンホの言う通り、ただの自己満足なのかもしれない。先輩を困らせたくない以前に、私は怖いんだ。自分の気持ちを伝えたら、もう、先輩の近くにはいられないような気がして。……それが、どうしようもなく、怖い。
MN『 ……まあでも 』
張り詰めていた緊張の糸を断ち切るように、ミョンホは緩く息を吐いた。ゆっくり顔を上げると、険しいながらも温かさを感じる表情を浮かべる彼と目が合う。
MN『 …Aの気持ちは、よくわかるから 』
「 …え… 」
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アオコ(プロフ) - ハローさん» お返事遅くなってしまいほんとうに申し訳ないです…！コメントありがとうございます！これからもよろしくお願い致します…！！！！ (2020年11月21日 1時) (
レス) id: ad766077a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハロー - 続き楽しみにしてます (2020年11月14日 22時) (レス) id: 5db7b589d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2020年10月18日 18時
