言いたいこと ページ23
10分後、いつもの道に居たのはスニョンくんだった。
久しぶりに顔を見ても、なんだか意識してしまい変に緊張してしまう。
同じ手と足が同時に前に出てたらどうしよう。緊張顔に出てないかな。
「お久しぶりです。」
優しい声に俯きかかっていた顔を上げると、ついさっきまで数歩先にいたはずの彼は目の前にいた。
「あ、えと...久しぶりだね。」
「来てくれてよかったです。」
「そりゃまぁ...」
「まぁ？」
「その...」
「うん。」
中々言いたい言葉が口から出てこない。言わなければならないのに。
「ヌナ。」
「はい？」
「俺やっぱりヌナが好きです。」
それは初めて会った時に言われたような勢い任せなものではなくて、ずっと前から心に留め続けた想いを伝えるような。そんな真剣さを感じる。
スニョンくんは私が言いやすいように切っ掛けを作ってくれたんだから、ちゃんと目を見てこの気持ちを伝えなくちゃ。
ドキドキと異常な速さの心拍。
心臓が口から飛び出そうになりながら、ゆっくりと深呼吸をした。
答えは分かっているのにどうしてこんなに緊張してしまうんだろう。
「あのねスニョンくん。」
「はい。」
「私、スニョンくんが好き。私もスニョンくんが好き。」
言ってしまった。遂に言ってしまった。
少しの沈黙の後、勢いよく彼の腕の中に引き込まれる。
「良かったぁ...俺の勘違いだったら恥ずかしいなんて話じゃなかった。」
小さくブツブツと呟いているけどどういう事なのか理解が追いついてないし、この距離だから丸聞こえ。
「ヌナの話聞いた時、もしかしてヌナも俺の事好きになってくれてたりしないかなと思ったんです。」
「それに、あの人が彼氏じゃないって分かったら、なんであんな事言ったのか考えたくないけどあの人もヌナが好きなんじゃないかって思って...」
体を少し離すと恥ずかしそうに笑う顔。
めちゃくちゃ可愛い。
「それで、なんか急に焦っちゃって勢いのままヌナの事呼び出しちゃって..」
語尾が段々小さくなって抱き締める力が強くなる。
きっと照れてるんだ。
こんな可愛い子が彼氏になったんだ。私を好きになってくれたんだ。
そう思った瞬間言い表せない位愛おしくなって思わずギュッと抱き締めた。
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のびた(プロフ) - セブチラブさん» 初めまして！コメントありがとうございます。これからも応援して頂けるような素敵な作品を作れるよう頑張りますので宜しくお願い致します！ (2020年4月30日 17時) (
レス) id: 184d072e0e (このIDを非表示/違反報告)
セブチラブ - 面白いです！頑張って下さい！私片想い集まれさんの作品を今気に入ってるんですけどこの作品も気に入りました！これからも応援してます！ (2020年4月29日 8時) (レス) id: 8caba2652c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のびた | 作成日時：2020年4月28日 3時
