やらかした ページ20
ピコン、と明るく短い通知音が耳に届く。
どうやら送ったメッセージに返信が来たようだ。
久しぶりのやりとりになんだかワクワクなんて気持ちもあり、スマホを開くと目を疑った。
慌てて開くと、時を戻したくなるような光景がそこにあって、頭の中が真っ白になる。
”ヌナ、お久しぶりです！相談聞くんで、その後は俺からも質問させてくださいね笑”
やらかした。
これは今世紀最大の、歴史に残るやらかしである。
送信先を間違えるにしても、この人だけは一番間違えてはいけなかったのに。
だけど文章の中のスニョンくんは前までと何も変わらない様子で少し安心してしまう。
「さて、ヤバイなこれ...どうしようか...」
既読をつけてしまったもののどう説明すれば逃げられるのか分からない。
”ごめん！送り先間違えたみたい！”
吹き出しの中でアワアワしている自分のメッセージを見つめ、これで納得してくれるだろうかと考えていると直ぐに既読がついた。
暇なのかあの子は。
一体どんな返事が来るのか、ドキドキしながら待っていると新しい吹き出しが追加された。
”俺頼りないですか？今俺が聞かなかったら、あの男の人の所に行っちゃうんじゃないですか？”
どうしてだろう。
分からないけど、スニョンくんには余裕がないように見えてしまう。
”すいません。ヌナの彼氏じゃないのは分かったんですけど、諦められなくて...。”
”俺、やっぱりヌナが好きなんです。”
どうしてただの文なのにこんなにも真っ直ぐに想いが伝わってくるのだろう。
だけど、あの嘘の真相を知らないスニョンくんは何か勘違いしている気がする。
例えば、この文面から察するに私がスニョンくんの事が嫌で嘘をついた..とか。
”あのね、スニョンくん。私スニョンくんの事嫌いじゃないよ？”
まだ私の事を好きでいてくれるのは嬉しい。
ただ、これが私の考えすぎなら今送ったメッセージは新たな黒歴史に追加となってしまう。
既読がついたかと思えば今度は着信画面が表示される。
緑色の通話ボタンを押して、緊張で震える手を耳元へ近づける。
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のびた(プロフ) - セブチラブさん» 初めまして！コメントありがとうございます。これからも応援して頂けるような素敵な作品を作れるよう頑張りますので宜しくお願い致します！ (2020年4月30日 17時) (
レス) id: 184d072e0e (このIDを非表示/違反報告)
セブチラブ - 面白いです！頑張って下さい！私片想い集まれさんの作品を今気に入ってるんですけどこの作品も気に入りました！これからも応援してます！ (2020年4月29日 8時) (レス) id: 8caba2652c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のびた | 作成日時：2020年4月28日 3時
