続くミス ページ12
明日は明日こそはと言い聞かせて何日目だろう。
もしかしたらまだ3日位しか経っていないかもしれない。
それでもあの出来事と、途切れたメッセージは私の心に穴をあけるには十分であった。
「A、ちょっと。」
私を呼ぶのは明らかに怒った声。
遂に何かやってしまったのかもしれない。
重たい腰を上げてデスクの前へと向かった。
*
幸いそれ程大きなミスではなかったものの、気付かなかったら大事になっていた事、加えてここ数日小さなミスが目立つ事に関してお叱りを受けた。
何か悩みがあるのかもしれないが、仕事にそれを持ち込んで影響を及ぼすな、と。
言っている事は至極全うで、オンとオフに切り替えが出来ずに集中しなかった私が悪い。
ちゃんと分かっているのにそれが出来ない自分に嫌気がさし、デスクに着いた途端涙が溢れそうになってしまう。
座ろうとした時、周りが席を立ちだした事でお昼の時間を迎えた事に気付く。
上司も恐らく気持ちの切り替えが出来るように、あのタイミングで声を掛けてくれたのだろう。
少し休んで切り替えなくては、とカバンからお財布を手に取ると背後から肩を叩かれる。
「ハニ…」
避けていたわけではないものの、なんとなくタイミングが合わず仕事の内容以外での会話が無かった為少し気まずさを感じてしまう。
まともに会話をするなんてあの時以来ではないだろうか。
「ちょっといい?」
さっきの上司のような口ぶりで目を合わせてきたハニに頷くと、そのまま彼の後ろに続いてオフィスを出た。
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のびた(プロフ) - セブチラブさん» 初めまして!コメントありがとうございます。これからも応援して頂けるような素敵な作品を作れるよう頑張りますので宜しくお願い致します! (2020年4月30日 17時) (レス) id: 184d072e0e (このIDを非表示/違反報告)
セブチラブ - 面白いです!頑張って下さい!私片想い集まれさんの作品を今気に入ってるんですけどこの作品も気に入りました!これからも応援してます! (2020年4月29日 8時) (レス) id: 8caba2652c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のびた | 作成日時:2020年4月28日 3時