15少年少女のある素敵な日 ( 3 )

トラウマ(回想) ページ43

LD side



AM2:00


静まり返ったリビングに1人。
手元にはパソコンと飲みかけのコーヒー


ここ最近ずっとカフェイン中毒だ…。




いつもならまだ事務所にいる時間だけど、今日は上手く課題が片付いてすぐ宿舎に戻ってきた。


みんな、疲れも重なりすぐに自室にこもってしまった。普段なら馬鹿みたいにゲームしてるのにね(笑)




こんな夜中に何で1人で作業してるのかって、

曲作りのレベルを上げたいのもそうだけど、1人で作業出来る空間が今しかないからだ。



普段いつもの練習が終わった後は、

作業室にこもるジフンの隣が今の私の居場所で

そこから技術を盗んでは新しいものを作り上げるために格闘する日々。





…




真っ暗なリビングに唯一光るパソコンを眺める。
目が悪くなりそうだけど、この時間に部屋を明るくするのもなんかなーって。






「はぁ まじで意味わかんない」



ため息しか出ない。そう、絶賛スランプ中。


集中力も切れてきて、頭もパンク状態だから、こんな時間だけど気晴らしにアイスでも食べようと思って冷凍庫を探る。


いつもは「ジフナ〜。お腹空いた。ほんとにお腹空いた」って隣でぶーぶー言うと、私の顔なんてこれっぽっちも見てないのに横から手だけが伸びてきて口を塞がれる。



でも今みたいな開放されるときに限って、冷凍庫はすっからかん。
そういえばスングァンとAがお風呂上がりに最後の2本食べてたなって。


ここで我慢出来るほど心に余裕はなくて、気づいたら財布を握りしめて玄関にいた私。()


充電しっぱなしの携帯の存在も忘れて、こっそり宿舎を出た。

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