15少年少女のある素敵な日

優しさ ページ23

YJ side


外に出ると季節は真冬で、あったかいコートとマフラーをつけてても感じるその寒さに耐えながら最寄り駅を目指す。




SG「Aの手何でそんなに冷たいの？」


そう言いながら手を握ってくるから、反射的にスングァンの手を握り返す。

寒いからに決まってんじゃん！って笑いかけたけどスングァンの手は暖かくて、、、なんか安心する。



SG「Aとこうやって歩くのも久しぶりだ〜」


繋いでるその手をブンブン振りながら進む。



次の休みはあのお店一緒に行こうね、 美味しいもの食べにいきたいね、って


2人でたわいもない話をしてるとすぐに着いた最寄り駅。




地下鉄は満員電車だったけどこの時間帯は仕方ないからってそのまま乗り込む。


ギューギューと人に押し潰されて息もできない。


もうギブ、、


そう思ってたら私が死にそうになってるのに気づいてくれて、ドア側に私のスペースを作ってくれたスングァン。

しかもそのまま私の腰に手を回してくれるし、支えてくれるから私たちはさらに密着する。

朝からキュンキュンしちゃう。

けど内心韓国男児はこうでなくっちゃ！！って思ってた自分も心どこかにいた。(笑)





それにずっと繋いでる手からの温もりが何だかドキドキして心地いい。

フワフワとスングァンの匂いに落ち着いていたら急に電車が横に揺れた。

バランスを崩しそうになるとスングァンとの距離が近くなるから、

ボソッとカップルみたいだねって話しかけたら、地下鉄の独特の雑音で聞こえなかったのか反応はなかった。(笑)


…



あっという間に大学の最寄り駅に到着。


改札口までちゃんと手を引っ張ってくれて、人に迷惑をかけないところでお別れ。



「スングァナここまでついてきてくれてありがとね。」

SG「うん。じゃあ頑張ってきてね。」

帰りは迎えに行けないけどちゃんと気をつけて事務所まで帰ってくるんだよ〜って。

ぎゅーーってしてくるからそのまま体を預けた。


じゃあ行ってくる、バイバイって手を振ると名残惜しそうに振り返してくれたスングァン。


暖かそうなジャンバーでもこもこしてるスングァンが可愛すぎて思わず笑っちゃった。



それに私が見えなくなるまで見守ってくれてて、、

たまに現れる優しすぎるスングァンにドキドキしながら大学まで歩く。




何か寂しいなー。


はやく用事終わらせて帰ろう。そう思った。

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