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ミンハオの部屋の前まで来て急に躊躇してしまう。
さっきから掴んでいるドアノブをなかなか引けないでいる。
扉を開けてAがいなかったらどうしよう……
いや、ここは元々ハオの部屋だからいなくても当たり前なんだけど、いると言われた以上いなかったら心臓に悪い。
もう一度深呼吸する。
いないわけが無い。Aが黙ってどこかに行くわけが無いんだ。
そう思っていると、掴んでいたドアノブが動く。
唐突な出来事に驚いて、反射的に「わっ」と声をあげると、ドアがゆっくりと開いた。
「ジュナ？……やっぱり」
「……A、」
「廊下から足音は聞こえてくるし、ドアノブはがちゃがちゃ回るし、絶対ジュニだと思ったんだよ」
「……」
「ジュニ……？なに、何かあったの？」
「A、」
ドアノブを掴んでいたAの手首を捕まえると、ちゃんと感触がある。細いけど、あったかい。
良かった、いたんだ。
そう思うと、途端に自分の肺の中から空気が出ていった。
溜息にも似たその音に、Aが不思議そうな顔をする。
「どうしたの、ジュニ」
「嫌な夢を見て」
「あー……本当？怖かった？」
「ん」
「そっか、大丈夫？」
「大丈夫……じゃないかも」
「とりあえず入ったら？って言ってもオレの部屋ではないけど」
「うん」
Aが手を掴み直して僕を引き入れると、そこはもう見慣れたミンハオの部屋だ。
「どうぞどうぞ」と言われるままベッドに座らされ、ハオがAの為に厳選して用意した毛布を頭から掛けられる。
顔だけ出すと、ふわふわした毛先が頬に当たって気持ちいい。
「ジュニ、何か飲む？」
「ううん」
「いらないの？」
「うん」
「眠くない？」
「うーん……少し……？」
「今日ここで寝たら？一緒にいてあげるから」
「Aは？」
「眠くないし、多分朝まで起きてると思う」
「何してたの？」
「歌詞書いてた。なんも思いつかないけどね」
「そっか」
「ほら、眠いなら横になって」
渋々言われた通りにベッドの上へ寝転がる。
Aもそのまま腰を下ろして片方の膝を上げ、毛布越しに僕の頭を撫でてきた。
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せの(プロフ) - ありさん» ぜひぜひ！ありがとうございます！頑張ります。 (2019年7月15日 9時) (
レス) id: 350915b2b6 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - お返事ありがとうございます！二次元にあまり詳しくないものである程度予習をしてから読ませて頂きます！ついに最終章といったところですね！頑張って下さい！！ (2019年7月12日 15時) (レス) id: ab6122f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ありさん» ありがとうございます！二次元の方から来たのでご期待に添えるか解りませんがプロフの方にURL張りました。お暇なときにどうぞ (2019年7月10日 19時) (レス) id: ce3e37b412 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - 今までに無いタイプのお話にリアルな描写がとても好きです!どんな結末を迎えるのか楽しみにしています(’-’*)因みにせのさんのTwitterやホームページはありませんか？(あまりに好きすぎて他のお話があれば読んでみたいのですが...) (2019年7月10日 14時) (レス) id: ab6122f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - あずささん» ありがとうございます！頑張りますね (2019年7月9日 8時) (レス) id: cda4c47062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年6月23日 0時
