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おかしそうに笑うAを、歩道と車道の間にある縁石ブロックに乗って見下ろす。
いつもより小さくなったAが「今日のウォヌはミンギュより背が高いね」とオレの顔を覗き込んだ。
「もし仮に、Aがメンバー全員から大顰蹙買って嫌われるようなことがあったら……まあ、あんまり考えられないけど」
「どうかな」
「そうしたら、やっぱり二人でどこか旅に出よう」
「うん？」
「最初は南の島でフルーツばっかり食って過ごすんだよ。海見ながらハンモックに揺られて、好きな小説を山ほど横に積んで」
「ヤシの実のジュースを片手に？」
「そうそう。で、一か月後に戻ってまだみんな怒ってたら、次は寒いところ行って暖炉の前で過ごす」
「いいなぁ……」
「だろ？また一か月経ったら戻って、ダメだったらもう一回旅に出て。もちろんその都度お土産は買って帰るんだよ」
「うん」
「それを繰り返していけばさ、いつかは何に怒ってたのかもみんな忘れるだろ」
「ウォヌは顔に似合わずいつも可愛い事を言うよね」
「誰かさん曰く、オレは小学生らしいからな」
そう言って縁石から降りて歩き出すと、追いかけてきたAがオレの隣を歩いた。
横目で確認すると、Aも同じようにオレを見ている。
それがなんだか面白くて、ついつい笑うのを堪えきれなかった。
「それで、探りたかった事って？」
「んー、スンチョルから……」
「ヒョンからなに」
「……冷蔵庫にあったウォヌのコーヒー、何本か拝借したのはオレとジフナだってこと」
「ああ、あれお前らか。ミンギュかと思ってた」
「ごめんね、同じの買い足そうとしたけどどこにも売ってなくて」
「そうだろうな、限定品だし」
「申し訳ない……」
「美味しかっただろ？販売終了してるし、ネットで探しても売ってないからストックしたんだけど、お前らが美味しく飲んでくれたんならオレはそれでいいよ」
「ごめんって〜ウォヌ〜」
肩を竦め、手を合わせたAが嘆くように言う。
その謝り方があまりにも白々しくて笑いそうになったけど、それを隠すようにべっと舌を出して見せた。
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せの(プロフ) - 奈子さん» ありがとうございます！ (2019年6月23日 0時) (
レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - いつきさん» ありがとうございます！ページの都合で一旦消したのですが、先程再投稿しました。お時間があるときにでも楽しんでいただけると嬉しいです。 (2019年6月23日 0時) (レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
奈子 - 評価一個じゃ足りないです、、！！！すごく大好きな作品です！！ (2019年6月22日 18時) (レス) id: a598e2ddc7 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - この小説の雰囲気がとても好きで、投稿されるのを楽しみに待っています。突然なのですが、今日出した続編は削除されてしまったのですか？スンチョルさんとの話はとても面白かったので少し残念です…これからも頑張って下さい！ (2019年6月22日 15時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - kinosuke20さん» 評価もコメントもありがとうございました。がんばります！ (2019年6月22日 10時) (レス) id: ce3e37b412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年6月6日 10時
