男装生活とその日常について２ (ページ9)

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泣きながら笑ったり怒ったりするスングァニの膝に手を置いて、何も思わなかったわけじゃない。

スングァンほどでは無いけど、みんながみんな心のどこかで思っていた事だった。

あの場でありとあらゆる人を巻き込んで、あんな事を言うなんて思いもしなかったけど。

「ウジヒョンは今日すごい嫌だって言ってた」

「ウジが？どうして」

「誰に何言われるかたまったもんじゃないって。ペンはともかく、メンバーは全員敵だと思うことにしたらしいよ」

「アレはアレで照れ隠しが下手なんだよな」

「うん」

「アイツ、終わってから『オレのくだりは必要だったと思うか？』ってウォヌに愚痴ってたぞ」

「スングァニも最初はヒョン達にからかわれて怒ってたけど何でもない顔してるし」

「Aはいつもと変わんねえしな」

スングァニから「能天気」と烙印を押されたAはその通り、良くも悪くもあれから何一つ変わらなかった。

A自体「何かあれば事務所の人が教えてくれるから」と、SNSもチェックしないうえに、他人のゴシップにもひどく関心が薄い。

外野の言うウジヒョンとAの存在しない確執のあれやそれも、なんとなく肌の表面で感じ取ってはいただろうけど、そこまで大事になっている事すら知らなかっただろう。

内心驚いたんじゃないかと思う。

Aが表情を消す時、大抵は焦っている時だと教えてくれたのは、やっぱりシュアヒョンだった。

それでも終わってみれば、Aは何についても言及することはなかった。

ウジヒョンとは相変わらずあんな感じだし、特別スングァニへ態度を変えることもないように見える。

そもそもAは……、

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